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12歳になったある春の日。
あの日のことは、忘れない。
お父さんのお兄さんが私に会いに来た。
この、少し前にオランジェット家に皇家からお茶会の招待状が届いた。このことにより皇家からオランジェット家が許されたとのことで、周りからの対応がかなり変わった。
たくさんの招待状。
つながりを求める訪問客。
その対応で手一杯の毎日。
私たち領館の使用人も皇都の゙本館へ行って手伝いをしていた。この頃になると私も一通りのことはできるようになっていて足手まといになることはなかった。
だからこそ、手伝いにこれたんだけどね。
そんなある日、お嬢様に呼び出された。
春の暖かな日。
私の運命が回りだす。
❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁
回りだした運命は私の知らない私のことを知らせてくる。何も私は知らなかった。
父親ドルイドは子爵家の次男だったそうだ。そして平民である母と出会いそのことにより勘当された。
事の顛末を簡潔に説明すれば、それだけのことだったらしい。
勘当した当時の子爵は亡くなり、兄であるドリトル様がノーチェ子爵家の当主となっているそうだ。
その
ドリトル様は
私を見て
涙を落とされた。
私のエメラルドグリーンの瞳はノーチェ子爵家に時々産まれるそうで、そのことをドリトル様は懐かしそうに語られた。
父親の名前、父親の生真面目すぎる性格、私の容姿のどれもがノーチェ子爵家との血縁を指しており父が
ドルイド=ノーチェであることは間違いなさそうだった。
そして
最後に私の孤児院へ預けていた荷物の中に、ノーチェ子爵家の家紋が入ったカフスかひっそりと入っていたことが決め手となった。
びっくりだぁ。
なんで私のこと分かったんだろう。
私、貴族様方の前にはまだ出たことないんだけどな。
まさか…
お嬢様?
お嬢様が探してくださったんですか?
私の親族を。
私のことで、何か迷惑を掛けていたのではないですよね…
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