5 閑話 セシカ
私、セシカ=オランジェットは久しぶりにりんご酵母を使ったパン作りのお願いを含めて孤児院へ出向いた。
普段から寄付もしているので、この孤児院には何回か顔を出している。
すでに手洗いうがいの衛生の基本は取り組み済みだ。
パン作りについても概ね、了解してもらえた。
今日は良い仕事をした。
そう、気持ちよく院長室を出たあと子どもたちに囲まれた。
食糧も衣類も足りているようで健康そうな子どもたち。そう思うと私も幸せな気持ちになる。
が、
え………
この子は?
半年前に新しく入った子どもなのね。
両親を亡くして孤児になったの。
なるほどね。
でも、この容姿って………
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私には前世の記憶がある。兄のやらかしにより私が婚約破棄しなければならなくなった時に前世の記憶を思い出したのだ。
その当時、友だちから貸してもらった小説にいろいろな話があった。
もちろん、乙女ゲームも逆ハーも悪役令嬢も小説の中の言葉としては知っている。
その中に、ピンクブロンドがヒロインって書いてあった作品たくさんあったよね。
この子、ピンクブロンドなんじゃない?
しかも、小説にでてきそうなエメラルドの瞳!
まだ10歳くらいだけど。
めちゃくちゃカワイイ。
マジ天使。
なに、この子
え、ヒロインなの?
でも
何の話か、何のゲームか、まったく知らないんだけど………
うん
とりあえず
院長
パン作りの前に
勉強からしよう。
パン作りのは勉強がある程度進んでからだね。
え、
読み書きできるの?
え、
やっぱりこの子貴族の血筋なんじゃない?
今はさすがに父親が商家で働く前のことは分からない。父親を雇ったころの先代も亡くなっている。
でも、ヒロインでもそうでなくても彼女の容姿は孤児院にいては後々問題になりそうなくらい愛らしい。
まぁ、良い子みたいだし。
侍女見習いとして勉強させておいたほうがよさそうね。
それから、父親の名前から一応貴族かもしれないことを前提にいろいろ調べていく必要がある。
うーん、
時間かかりそうですぅ。
配慮込みの侍女見習い抜擢です。
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