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アスターテ皇国 ノーチェ子爵家
長男 ドリトル=ノーチェ
次男 ドルイド=ノーチェ
ノーチェ子爵家には長男以外に継ぐ爵位がないため、
次男ドルイドは皇都にある学園卒業後、文官として皇城にて士官していた。
ドルイドは皇城の寮に入り、真面目に仕事を続けていた。そんな毎日が続いて、いつしか実家であるノーチェ家とは疎遠になりつつあった。
仕事にも慣れた頃に、ドルイドは皇都の゙花屋に勤務する平民の女性スザンナと恋仲になっていた。
スザンナは平民としては美しい娘で、その彼女と恋人になれたドルイドは幸せな気持ちでいっぱいだった。
ドルイド本人には特に継ぐ爵位もなく、自身の才覚で文官となっていたのでスザンナとの結婚が反対されるとは思っていなかった。現在の生活も自身の収入のみでやりくりしていた。
その為、平民のスザンナと結婚したい旨を実家へ帰り父へと伝えた。
それが勘当されるほどの怒りをかうとも知らずに……
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勘当され、貴族としての身分を失ったドルイド。
身分を失ったため同じく皇城での文官の職も失ってしまった。
失意に打ちひしがれるドルイドだったが、家を出される前に兄からもらった小袋を確認した。
その中には銀貨をや銅貨と一緒に商家への紹介状が入っていた。
平民となっても共に居てくれるスザンナとに商家への仕事が決まりやがて商家の本店のある街へと居を移した。
ドルイドは貴族としての教育を受けていたので、商家としても使い勝手が良かったようだ。
その本店からさらに派遣された店が、オランジェット領にあった。
ドルイドとスザンナはこの地の教会で夫婦となり、やっと落ち着いて新しい生活を始めることになった。
それから、1年。
スザンナは待望の第一子を妊娠した。
だが、つわりの回復が遅く、スザンナの体調はなかなか安定しなかった。
不安に押しつぶされそうになりながら、夫婦はお互いを支え合い寄り添って過ごした。
これまでの蓄えや兄にもらったお金が本当に役に立った。
そして
月は満ち、スザンナは玉のような女の子を出産した。
名前はルナリア。
ルナリアは元気に大きくなっていく。
その反面
妊娠中からスザンナの調子は相変わらず良くないままだった。
出産後も床に伏せることが度々あった。
体調が良くないなか、無理をしたのが良くなかったのか。ある冬の日流感をこじらせ儚くなってしまった。
その時ルナリアは3歳。
葬儀中も母を求めるルナリアの姿は周りの涙を誘った。
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