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我々青春同好会は、全力で青春を謳歌することを誓います!  作者: こりおん
我々青春同好会は、全力で新入生を勧誘することを誓います!

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5.襲撃、生徒会室!

「絶対に、『青・春・同・好・会・』とは関わったらいけないからね」 


 青春同好会。

 入学式で派手にジャックをぶちかました、とんでもない同好会。


「でも、そんなに?」


 そんな真剣な表情で言うほどのものなのだろうか。


「詳しく話すと長くなるから、この話はまた今度です」

「ああん! いっ君と話す口実を作ったのにぃ~」


 ずるずるずるずる。

 誰もが憧れる陽碧学園生徒会会長、鐘撞初衣。

 副会長に首根っこを掴まれて生徒会室から引きずり出されていった。


「なんとまあ憐れだな」


 陽碧学園生徒会長。

 カッコいい生徒会長を見たかったんだけどな。

 入学式も途中で台無しになっちゃったし。

 結局まだ見れていない。


「ま、初衣ねえらしいっちゃらしいけどな」


 生徒会の仕事が終わるのを待つとしようか。


「~♪」


 タブレットの掲示板に書かれている今日の陽碧学園情報でも見てみよう。


 生徒会が仕事に向かった先は、広報委員会と言っていた。

 広報委員会は、陽碧学園に存在する三つの委員会の一つだ。


「この掲示板も広報委員会が管理してるんだよな」


 生徒に向けた情報提供や学園外に向けたPRなど。

 陽碧学園内のメディアに関わることを統括している委員会。

 タブレット内の掲示板の管理や、時々動画も投稿されたりしている。


「朝、橋でカメラを持っていたのも広報委員会なんだろうな」


 陽碧学園の広告塔であり、学園内を繋ぐマスメディア。

 それが、広報委員会だ。


 掲示板の中でも色んな種類のものがある。

 真面目なニュース。

 笑えるちょっとした事件。

 雑学などを掲載したコラム。

 どれもこれも面白そうなものばかり。


「やっぱり凄いな……」


 掲示板のクオリティに驚くばかりだ。



 と、その時だった。


――ガラガラガラガラ。

「ん?」


 何故か窓が開く音が聞こえる。

 窓の方を見る。

 生徒会室の窓が開いていた。

 確かに窓の外はベランダになっているが、ここは3階建て校舎の3階だ。

 陽碧学園で心霊現象?

 まだ午後で陽も落ちていないというのに?


「え?」


 なんてことを考えていたら、開かれた窓から黒い球体が生徒会室に飛び込んでくる。


「ば、爆弾!?!?」


 黒い球体は数回バウンド。

 コロコロと数十センチ転がってから動きを止める。

 その数秒、俺は恐怖で動くことすらできなかった。


――ボフン!


 俺の言葉と同時に、黒い球体から白い煙が撒き散らされた。

 数秒で生徒会室は白い煙で充満する。

 視界不良で呼吸困難な空間へと様変わりした。


「ゴホッ、ゴホッ! こ、これチョークの粉か」


 小学校中学校で嗅いだことのある懐かしい香り。

 流石に直接吸い込むのはまずい!

 制服の袖で口を覆う、


「作戦通り! 上手く生徒会室から生徒会役員全員追いやったわ!」

「この爆弾、上手くできてる。流石技術部」

「は~い! それでは、目当てのものを探しましょうか~」


 窓の方にはいつのまにか、三人分の黒い影があった。

 そしてその影の声に、入学式のあの事件を思い出す。


「青春同好会、活動開始ッ!」


 青春同好会。

 初衣ねえから絶対に関わるなと言われていた集団だ。

チョークの粉は、吸引しすぎると呼吸器系へ悪影響を及ぼします。

絶対に、チョーク爆弾を作らないでくださいね。


作ってみたい人は、ブクマ等よろしくお願いします!

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