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我々青春同好会は、全力で青春を謳歌することを誓います!  作者: こりおん
我々青春同好会は、全力で新入生を勧誘することを誓います!

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24.さあ、ミッション開始!

 一旦、校門前まで到着して連絡を待つ。


 テンション高めな火之浦先輩。

 ナイスな合いの手を入れてくれる水無瀬先輩。

 おかげで場が静かになることなく数分経過。


 土浦から火之浦先輩へ連絡が入る。


『なんか生徒会メンバーは体育祭の下見に出かけているみたい』

『生徒会がお菓子を貰ったのも事実らしいので、もしかしたら生徒会室の冷蔵庫に保管してあるかもですね~』


 土浦が得た情報を伝えられた。


 生徒会は体育祭の下見で校舎から離れている。

 体育祭の下見のために陽碧市を散策しているようだった。


 初衣ねえを筆頭に生徒会メンバーはこれに駆り出されている。

 生徒会室には人がいない状況らしい。


 これは学外にいる生徒の情報。

 写真で裏も取れている証言のようだ。


 というわけで、今は生徒会室に誰もいない。

 侵入し放題、ということらしい。


「……怪しい」


 水無瀬先輩は少しだけ出来すぎたこの状況を怪しんでいた。

 が、火之浦先輩や電話越しの土浦はこの状況に希望を見出しているようだ。

 さっきよりテンション高めに会話をしている。


「水無瀬先輩、これで大丈夫なんですか?」

「不安は残る」

「でも、俺達が今日生徒会室に忍び込むなんて保証はないわけですけど」

「それもそうだけどね。まあ、不安事項を考えるのも私の仕事だから」

「……流石っすね」

「褒めても何も出ない」


 水無瀬先輩が色々と考えているところ。

 火之浦先輩はやる気に火が付いたのかこのまま忍び込む気満々だった。


 こうなったら火之浦先輩を止めることは難しい、と水無瀬先輩。

 やる気に満ち溢れた火之浦先輩からケータイを受け取る。

 スピーカーモードにして電話相手と話すことにする。


「本当に大丈夫なんですかね?」

『何よ。新人のくせに、私の情報が信じられないの? くそね』

「いや、あんたも新人だろうがよ」

「萌揺。状況がトントン拍子に進んでいるのがちょっと怖いから、もう少し情報を探ってほしい」

『凍里お姉ちゃんがそういうなら……』

「陽乃女は、とりあえず校門前に来て。もしものための移動手段を確保しておこう」

『りょーかいでーす!』

『ま、また私一人で待機なの!?』

「萌揺は自分ができることをして。走り回るのは苦手でしょ?」

『もー!!』

『萌揺ちゃんは、自分の仕事をしっかりやりましょうね~』


 ブツっと、向こうから切られた。


「萌揺は我がままね!」

「リーダーが甘やかすから」

「じゃあ、土浦の現状報告を聞きつつ、生徒会室に侵入するんですね」

「伊久留は飲み込み早いわね!」

「私と陽之女はもしものための逃亡ルートを考えつつ、手段の確保をしておく」

「もしもって?」

「風紀委員に追いかけられた場合」

「じゃあ、私と伊久留は侵入役ね! 腕がなるわね、伊久留!」

「……不安」

「大丈夫。その不安を無くすためのサポートだから」

「ほら、行くわよ伊久留! 侵入よ、侵入! 楽しいミッションの開始ね!」

「う、腕をぶんぶん振り回すのやめてくださ~い」

「それじゃ、生徒会室付近まで移動して。私への連絡を待ってて」

「分かったわ! ほら、出発!」

「腕を引っ張るのもやめてください!」


 元気一杯やる気十分な火之浦先輩。

 何も心の準備もできていない俺。


 腕を握られ指定の場所まで連れ出された。


「ま、失敗したらリーダーと一緒に反省室行きだね。私達はにーげよ」


 ぼそっと呟いた水無瀬先輩の言葉。

 俺は聞き逃さなかった。


 贄にしたな、俺を。

土浦萌揺はとある事情から、パソコンやタブレットなどの使用にとても強いです。

SNSの情報の集計やプログラミング、ハッキングなどもできます。

普通に天才枠ですね。

馬鹿ですけど。


そんな土浦、結構可愛いです。好き。


同士はブクマ!お願いします。

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