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我々青春同好会は、全力で青春を謳歌することを誓います!  作者: こりおん
我々青春同好会は、全力で新入生を勧誘することを誓います!

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21/82

21.生徒会発青春同好会行き、です!

 生徒会室から解放された。

 自分の部屋へと急いで帰る。


 ところかしこから元気な声が聞こえてくる。

 学園から出るまで、部活動や同好会の活動が目に入る。


 学校中がある種お祭り騒ぎみたいな感じになっていた。

 校舎の方から楽しそうな声が沢山聞こえるからか。


「ほら、いたわ!」


 校舎とは逆の方向。

 橋の先。


「伊久留! 待たせたわね!」


 火之浦先輩がこちらに走って近づいてきた。


 楽しそうに。


「ごめんなさいね! 萌揺に勉強を教えていたから、迎えに行くの遅れちゃった」

「待ってないですけど」

「ほら、生徒会もなんか忙しそうだから、さっさと逃げるわよ!」

「ぐええ!」


 首根っこ掴まれて、引きずり回された。


「どうも~、御形君」

「御形、遅い」

「別に集合時間も俺聞かされてないんですけど」

「フィーリングでなんとかして」


「うぅ、ひっく、もう数字見たくないの……」

「萌揺。毎日やんないとダメよ!」

「というか、なんでこいつがいるの! まだ認められてないじゃない!」

「ほら、今日は何する 私、やりたいことがあるわ!」


 土浦は無視された。


「とりあえずどっかで休憩したい」

「前のファミレスのドリンクバーの無料券持ってますよ~」

「じゃあ、まずはファミレスに向かうわ!」

「ねえ! 私の言葉を聞いてって!」


 ああ、もう、うるさいなこいつら。


 話題が右往左往したり。

 話題が合致したり。

 なんか話を聞かれないやつがいたり。


「ファミレスまでどういく?」

「自転車で良くない?」

「伊久留、自転車持ってるの?」

「ない」

「じゃあ、徒歩ね!」

「……はあ、御形、使えない」

「目の前ででかいため息つくのやめてくださいよ。別に俺のせいじゃないでしょう」


「私はどんな移動方法でも構いませんよ~」

「御形に肉体労働させよう」


 水無瀬先輩、何言っちゃってんの!?


「えぇ!?」

「それ、いいわね!」

「陽乃女、確かどっかに同好会専用の荷車があったはず。自転車で漕がせよう」

「なんでそんなもん持ってんですか!」

「ああ、確かにありましたね~。持ってきましょ~」


 青春同好会の道具は陽碧市の至る所に置いてある。

 昨日も橋の下に着替えがいくつか置いてあったりした。


 どこかに向かった新樹先輩。

 荷車付きの自転車を、ブンブン片手を振りながら持ってきた。

 もうこの先輩に漕がせた方が絶対早いって。


「ほら、御形。ささっと運ぶ」

「全員乗り込むのよ!」

「マジで俺がやるんですか!?」

「青春同好会一番の新人なんだから、あんたがやるに決まってるでしょ!」

「土浦だって、俺と同じ新入生だろ!」

「伊久留、頼むわ!」

「ああ、もう、くそ!!!」


 こいつら、ふざけてやがる!!

 

 女子四人乗せた、荷台付き自転車。

 目指すは、ファミレス。

 これが、青春同好会内のヒエラルキーなのか。

この話を修正した日に、ランキングに初めて乗ることができました。

通知が来た時、とても気持ちが良かったです。


これが「脳汁体験」というやつか!?


もっと脳汁体験したいので、ブクマや感想、評価お待ちしています。

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