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ヘイト・アーマー ~Hate Armor~  作者: 山田擦過傷
3月 大規模侵攻作戦
33/189

30話 変転

 

 霧雨の中を歩いている。





 濡れてはならないものを(かば)い、濡れながら歩いている。





 結局、何も変わらなかったのだ。





「出ていけ」という言葉も、


 驚いたような表情も、


 脳裏に張り付いて()がれない。







 とにかく、謝らなければ。


 何にという問いの、答えを探して歩く。






 後ろから足音がするたびに、背筋が凍りつく。



 恐怖が追い付いてこないことを知り、安堵(あんど)する。



 無意味なことを何度も繰り返す。






 濡れた衣服が、身体に張り付いている。



 身体の芯が凍りつくのは、雨のせいだろうか。



 このまま歩いて、辿(たど)り着けるのだろうか。





 もし、辿り着けないのなら、

 



 いてもいなくても、変わらないのなら、




 いっそのこと、




 この雨に溶けて、消えてしまえれば。



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