表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/216

 6 歓迎会にて

 会場は驚いたことに少し高級な居酒屋。居酒屋ではなくてダイニングバーだったかしら。それとも、ダイニングキッチンだったかも。もう、腕をホールドされて連れてこられたから、お店の名前もちゃんと見ることが出来なかったのよ。


 で、予測通りに富永氏は女性たちに取り囲まれた。どうやら社内に富永氏の噂が回ったらしくて、うちの課以外の独身女性も多数参加している。


 富永氏のプロフィールは次のとおり。年齢は34歳。誕生月は9月。身長は182センチ、体重、スリーサイズは……どうでもいいか。あと、必要なのは独身だということだろう。


 出世頭と目されているからか、女性たちのアピールがすごい。富永氏が不機嫌そうでも、近寄っていく根性は称賛ものだろう。


 私は女性たちとは離れた隅の席で、一人料理に舌鼓を打っていた。せっかくお金を払っているのに、食べないのはもったいないものねー。


 手持ちぶさたなのか、何人かの男性が話しかけてきたけど、適当に答えてあしらっておいた。……ではなく、料理がおいしいと彼らと盛り上がった。この店を選んだ幹事、グッジョブ!


 時折、恨めしそうな視線が富永氏から送られてくるけど、私は知りません。


 そのうちに富永氏に相手にされないことがわかった女性の何人かが、私の周りに陣取った。そして、私に了承を得ずに勝手にお酒を頼んでくれる。


 ……まあ、いいんだけどね。お酒を飲むのは嫌いじゃないから。


 というかさ、私と同じペースで飲んでいた何人かの女子は、お開きの時には潰れてしまった。どうやら私を潰したかったみたいだ。


 残った女子達、化け物を見るような目で見ないでくれないかな。あなたたちが弱いだけでしょう。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ