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170 創立50周年パーティー その5

 さて、今回のパーティーだけど、実は全社員が参加しています。もちろん海外支社に勤めている人もいるし、各地に工場などもあるために、全員を本社があるこの地に呼び寄せるわけにはいかないですよね。なので、各地方ごとに会場を押さえて中継で繋いでいます。


 いやー、技術の進歩って素晴らしいですね。


 まあ、海外に関しては夜中になってしまっているところは、後日パーティーをすると決まっているのですけどね。


 というわけで、営業2課他、手伝いに指名された人はかなりいましたが、パーティーが始まる少し前から会場入りしていたというわけです。

 終わってから片づけが少しあるようですが、基本はホテルのスタッフがしてくださるので、後日こちらで持ち込んだものを、引き取りに来ればいいということになっています。


 それでですね、私の目論見などと言われて少し心外なのですが、少しこのパーティーで仕掛けさせてもらいました。


 ええ、そうなのです。ある違和感を感じてしまい、それをもう一度調べ直したら、違う事実が出てきたんですよ。


 そう、違和感とは富永氏の(・・・・)歓迎会の時のこと。私は営業2課の事務の女性たちが、酔い潰そうと仕掛けてきたのだと思っていました。まあ、私を潰せなくて彼女たちのほうが潰れていましたけど。


 だけど、さすがに一緒に仕事をしていれば気がつくものがあったのよね。彼女達が他の課の女性たちとあまり接点がないことに。これはあの野郎どものせいでもあったのだけど、それ以外でも彼女たちはハブられていたのよ。


 だって、同期会に呼ばれないのよ。この私だって同期会には誘われるのに。まあ、総務の友人が必ず私に声を掛けるから、ハブることは出来なかったのだろうけど。ついでに言うと、私が同期会に参加が出来た出来ないは……察してほしい。


 そして男共を裁いたあの時に彼女たちが言っていたこと!


『課長に相談したかった』


 これですよ。相談したければ、誰か一人は酔いつぶれないように気を張っていたはずです。


 なので情報通の友人にさりげなく彼女たちの噂を集めてもらったのよ。


 そうしたら、出てくる出てくること。彼女達の悪評が。


 どうやら会社内でも出世コースナンバーワンで高給取り(だと思われていた模様)のイケメンたちと、仲良く仕事をしているのが許せなかったらしいのね。


 外に怖ろしきは女の嫉妬……てか。


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