表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

158/216

123 休んでいた間のことを確認します

「おはようございます」


 ドアが開くと共に爽やかな声が聞こえてきました。顔を出したのは、私と共に富永氏付きになった小暮さんです。


「ああ、おはよう、小暮君」

「おはようございます、小暮さん。急に休みをいただきまして、ご迷惑をおかけしました」


 私のあいさつに小暮さんはにこっと笑ってくれました。


「お帰りなさい、大石さん。ゆっくり休めましたか? 休みを取るのは当たり前のことなので、気にしないでくださいね。迷惑は……まあ、掛けられてないですよ」


 最後のセリフで微妙な視線を富永氏へと向ける小暮さん。……つまり『わたし』ではなくて『富永氏』か『営業2課』に、迷惑をかけられたということだろう。


 それを問いたい気持ちもあったけど、今は(・・)後回しとしておこう。


「それでは私が休んでいた間のことを教えていただけますか」


 小暮さんは私が休んでいた間に出来上がった書類と資料やらを渡してくれた。まずは2課のもののようだ。課長(・・)の印が押されているものがあったから。資料を見ながら、ため息を吐きたくなるのを、なんとかこらえた。


 次に本部長(・・・)の秘書としての仕事のことを教えてもらう。こちらは取引先とは何もなかった。まあ、この時期だし、早急にしなければならないことはないのだろう。


 それよりも9月に行う50周年記念パーティーの、招待客が増えるかもしれない……そうだ。ここ数年事業提携を持ち掛けている会社が、やっと色よい返事をしてくれ……そうなのだとか。


 うん。頼むからすっきりはっきりさせてください、社長。


 まだ、確定していないことだからと、その会社名も教えてくれなかったらしい。


 ……もう一度言おう。社長! そういうことは可及的速やかに、すっきりはっきりさせてください!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ