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閑話 彼女が居ない……週末

 なにもやる気が起きない。


 ベッドにうつぶせに倒れこんだのは、午前の11時少し前。時間を持て余すだなんて、いついらいなのだろうと考えてみた。


 ……日本に帰ってきてから、はじめてのことだな。


 日本に戻ってきてからは、ずっと彼女が一緒にいた。彼女がそばにいないことがこんなに堪えるとは思わなかった。


 土曜日は久しぶりに友人たちと会い、飲んで話をした。前は奴らと過ごす時間が楽しかったのに、こんなものかと思ってしまう自分がいたのに驚いた。早々に帰ることにした俺に「つき合いが悪い」と文句を言ってきたけど、それに適当に返事をして部屋へと帰ってきた。


 日曜の今日なんてシーツを取り換えて、彼女がいつ帰ってきてもいいように、部屋を整えたりしていた。


 やることなんて、そんなものしかなくて、やることがなくなれば他のことをやる気が起きない……。我ながら重症だと思う。


 やることがないと、考えるのは彼女のことばかり。平日はよかった。まだ仕事に没頭して、彼女のことを考えなくて済んだから……。


 不安……なのだろうな。ずっと考えないようにしていたけど、彼女の恐怖心が俺との未来より勝ったら……。彼女が休みを終えたら帰ってきてくれるのだろうか……とか、彼女の気持ちは俺にある……と確信しているけど、これから先のことをどう決めるのかは、わからない。


 それに、聞くのを忘れたけど、彼女の用事とは何だったのだろう。予定を変えることができないと言っていたが……。


 まさか、見合いだったんじゃ。


 そう思ったら、それが真実ではないかと思ってしまい、尚更何も手につかなくなってしまったのだった。


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