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~アイツの本音~
道場から出て少し歩き、小さい公園に辿り着く。
さすがに夜7時の公園には、子供1人もいなかった。
私は、アイツの腕を離し、睨みつける。
「どういうつもりなのっ?いい加減なこと言わないでよ!
誰があんたの女よっ!みんなが信じたらどうするのよ!」
「ん?なんだ?嬉しいだろ。俺の女なんてお前言われたことないだろ」
コイツは…自分をなんだと思っているのだろう。神だとでも?
私はもう耐えられなくなっていた、そして要先輩に言われた通り、
あれを実行した。
「狙いはわかってる。由梨を自分のモノにしたくて、それには私が邪魔で
私をあんたの思い通りに動かせるようにしてから、由梨を手にいれようって
魂胆なんでしょっ!」
私の言葉に、一瞬驚いたような表情になったものの、すぐに戻る。
「ああ、それな。うん、まあな」
「なにそれっ。まあなって何?!そんなことして何になるのよっ!」
「うん。なんだろうな」