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王妃様の副業  作者:
32/40

閑話〜夜来の姫の憂鬱〜

人には分というものがある。身の丈に合ったもので満足すべきだ。


だから。


美形優秀万能……不可能?困難?なにそれ、道を塞ぐものがあるなら粉砕すればいいんじゃない〜?を素でやらかす家族と血が繋がりながらも地味、平凡、落ちこぼれ、道を塞ぐものがあったらとりあえず地道にそれを退かす努力をするしかないんです〜な凪は取り敢えず、自分の姿絵の一つも相手に送ってなかったらしい父と夜来の王女=絶世の美女と思い込んだ苑の婚礼衣装担当者に内心毒づいた。


今、凪の目の前には沈痛な顔の女官といつもの無表情に青筋を浮かべ背後に黒いオ−ラを纏い苑側に説明を求む真奈と場に爆弾を落としたそれが鎮座している。


純潔を現す白いドレスは時間とお金と技術の掛けられた最高級品。息をのむほど繊細な刺繍を施し、砕いだ真珠のビースが裾に縫い付けてある。

綺麗だ。見事としか言いようのない豪華で美麗な花嫁衣装だ。


着る人間をおもいっきり選ぶけど。


そして悲しいかな、凪はおもいっきりこの衣装に弾かれた。


いや、あの、その、と口ごもる相手を冷静に言葉で追い詰める真奈を横目で見ながら凪は小さくため息をついた。



結局、王家の婚儀に相応しい替わりの婚礼衣装などみつかるはずもない、が、凪に似合わない婚礼衣装など着せてなるものかと真奈が執念で衣装に手を加えてくれて挑んだ結婚式。


美しい花婿の隣に並ぶ似合わないドレス姿の花嫁。


落胆と嘲りを感じながらも凪は最後まで顔をあげつづけた。


このドレスは真奈が寝ずに手を加えてくれたことで最初の時と比べ、驚くほど改良されているのだ。

真奈のがんばりを思えば顔なんて俯けない。


このドレスが恥ずかしいなんて思わない。


与えられた中で盛大に頑張った結果を笑われることは不愉快だが卑屈になんてならない。


だから、凪は堂々と苑王との結婚を誓った。


落胆と嘲りの中でも真っ直ぐに顔あげ、一度たりとも俯かなかった夜来の王女に「なにか」を感じた者は何人かいた。


心ない者達が「ハズレを引かされた」と囁く中で

彼女に可能性を見出だした人々がたしかに、いた。


そのことに彼女が気付くのも、彼女の「可能性」が表に現れるのもかなりの時間を待たなければならなかった。

本編が煮詰まってます。一息つくための閑話です。………書いてて思いましたが凪は本当に最初からろくな目に合ってませんね……私が言うなという感じですが……。


飄々として図太くて、ネタ探しに余念がない凪ですが彼女が内に抱える感情は結構、複雑です。

その複雑さ故に私も煮詰まってしまったのですが。

この「王妃様の副業」自体が数話で終わる短編のコメディー予定の話しだったのです(最初の方に少し名残があります)が書いている内に「この王妃様はどうしてここまで疎まれてるんだろ?」と思い、設定が広がり、凪という人物のただ飄々として図太いだけでない内面が見えてきて背景や世界観も出来上がり………結果、長くなってしまいました。


矛盾や人物の心理描写がうまくいかない文章レイアウトが変など読みづらい所が沢山ありますし、これからもでてくると思います。時間は掛かりますが直していきますのでそれでよければ読んでいただけると、とても嬉しいです。


長文失礼しました。


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