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「本日は『ギルドキャバクラ幕府』主催のタルカイリャ討伐レイドへ参加いただき誠にありがとうございます。みなさんご存じ主催大好き『マッスルバニー』で御座います!事前に掲示板告知に記載したとおり予定では討伐成功すりゃあ国内鯖初の討伐成功になります。テスカ鯖、トリャマ様で既に行われた討伐は失敗に終わっていますが、お陰で我がホルコシス鯖が初討伐成功のボーナスのチャンスがあります!」


「「「おおおおおおお!」」」


MMORPG『ディアボロス』日本第5サーバー:ホルコシス鯖では新エピソード開始後国内初となる新レイドボス【暴食と悦楽の悪魔タルカイリャ】討伐が行われようとしていた。

新実装MAP公開2週間の間で5つある国内サーバーでは既に2つのサーバーでレイドが行われていたが、初見殺しに嵌りそれぞれが失敗に終わっていた。

折よく海外サーバでは4回の討伐成功が報告され、ホルコシス鯖では万全の準備の下討伐開催されたのだ。



「では各パーティー毎に事前指示を再確認いただき円滑に攻略にご参加くだちい」


「「「おおおおおおお!」」」


「討伐開始はゲーム内時間の0時、現実時間の20時丁度になります、あと30分で突入開始になります。大丈夫だとは思いますが消耗品などは有志による露店が後ろの方で大量に出してくれているので不足気味の方は今のうちにかっといてくださいね~」


「「「おおおおおおお!」」」


「それでは全体式はレイドチャットで行います、各パーティーリーダーはゲーム外のチャットアプリで音声ミーティング始めますのでまだ入っていないリーダーはサッサとログインしやがれください~」



「マッスルさんよろー」

「ポコンチさんよろー、今日はブリガンダインさん来れないっぽい?」

「残業やってwwwww今日、メインタンクPTは急遽ククルンさんがヘイト管理だね」

「まじかw 貴重なテスカ鯖討伐経験者が・・・orz」

「マッソーよろろ~」

「武蔵村山さんよろ~」

「あれ?ガヨさんおるん?」

「掲示板ミロシwwwww」

「あ~ハニーワスプ同盟んところも参加になったんか」

「国内鯖初だからね、これでレイド主催系ギルドが全参加っすね」

「よくみたらおおてぜんそろいか」

「うはっw」

「こんばんみ~」

「にゃんこ船長で最後だな、んじゃ全員揃ったのでPTLみーてぃんぐはじめま~」

「「「よろしくおねがいしまーす」」」





「ではみなさん、@5minで突入しまーす、まずは坑道の最奥の2-Xへ移動します。全員到達を確認したら碑文起動しますがレイド開始のムービーが流れますが処理落ちした場合5分以内に復帰できないとゲートが閉じてしまうので、事前の参加規約通りムービー閲覧キャンセルしてくださいね~」

「へ~い」

「ういーっす」


「ゲート通過後はプレーヤー各自がランダムで転移されます、事前指示通りにPT内で連携をとって集合してください。雑魚は無視してね~マジくそ仕様のレイドなんでここで消耗は極力避けるように!」

「お~」

「らじゃあ」



「ククルンPTもきたか、てこずったねwwww」

「マジあほかと思ったわ、なんだよあのヴァルカンとかいうゴレ」

「PT分解されてんのにあのクッソ固いモンスはねえわw」

「ワシ無視して逃げてたらトレインして5匹に追い掛け回されたwwww天元さんのPTいなかったらやばかったわwwwww」

「五体投地で感謝せい!」

「へへ~」

「モーションやめろしwwww」

「五体投地って実装日本鯖だけらしいよ」

「まじか」

「インド鯖ってヨガモーションあるよね」

「なwにwそwれw」

「おっし、ライチ畑さんPTでそろったな・・・」


「全員集合確認できました、各自バスかけなおししてください。ここの門開けたらボス部屋前まで迄一気に走り抜けまーす、モブは速攻撃破でヨロです。ボス部屋前広場は左右の坂上の排除一気に行きますよ~」

「内のPTは右の坂上のコア破壊だっけ?」

「y」

「あれTENGAさんその武器なに?」

「ニルヴァーナメイスだぉキリッ(`・ω・´)」

「ゴレ用か」

「ゴーレム+15%ダメージアップ」

「ここゴーレム系ばっかだもんね」



「制圧完了!」

「タイマー出た!@2分でボス出現強制ムービーくるぞー」

「ここで処理落ちしたらボス部屋前にリポップするから、落ちたPTは入り口待機ヨロ~」

「( ̄▽ ̄)ゞラジャ」

「ろくがするぉ~」

「録画おちすんなよwwww」

「つべでみやがれ!」


そうこうしているうちに【暴食と悦楽の悪魔タルカイリャ】の登場ムービーが起動する、巨大な坑道の天井にの中に何故か巨大なミラーボールが坑道内を照らすと玉子の様な胴体に手足が生えた取り巻きゴーレムが次々とPOPする。

取り巻きゴーレムの手には様々な形の光線銃のような武器が握られファンタジー系のゲームとしては異彩を放つ。

ゴーレムその物も、いわゆるゴーレムと言うよりはロボットのような印象があり、大きさは3種類、大中小と別れている。

事前の情報では台は動きは遅いが大型のレーザーを放ちヘイトの影響を受けやすく盾職がヘイトを引き耐える、中型は走り回り小型レーザーを近いプレイヤーへランダムに打ちまくる為、アタッカーが張り付き後衛にターゲットが移らないように立ち回る。そして実に厄介なのがこの小型ゴーレムである。

なんとチョロチョロと動き回りダメージを受けたゴーレムを回復していくのだが、逃げ回りヒールかけ逃げのため、一気に回復されることはない。

だが放置すれば大中のゴーレムの体力が削れずに激しい消耗戦に突入してしまう。さらに小型同士でも回復をするのだ。動きが速いため近接系のアタッカーでは攻撃がなかなか当たらず遠距離系の攻撃力が必要となる。


ボス部屋は海外ではダンスタイムと呼ばれるミラーボールが輝く時間が始まるとタイマーが開始し10分後に画面が暗転し、レイドボス【暴食と悦楽の悪魔タルカイリャ】が登場してしまう。


つまりそれまでに最低でも小型をせん滅していない場合はレイド失敗が確定してしまう。これがなかなかに大変で遠距離攻撃のアタッカーの殲滅力が足りずレイド失敗するケースが多いのだ。


「ムービーやべえなw」

「こってんね~」

「なんでとりまき踊ってんのwwww」

「BGMダンシングクイーン?」

「あばばばばばばw」

「微妙にパクりだな」

「あの小型の雑魚ゴレってレイドのレアドロップに出てくるらしいよ」

「俺レイドオークションの為に現金結構持ってきたぜ!」



「よっしゃ!ざこがりじゃあああ」

「汚物は消毒!!!」

「小型にデバフ効かねえwwwww」

「デバフは大型中型だけだ」

「小型固いんだが?!」



「雑魚ゴレ殲滅成功!」

「結局範囲魔法で余裕だったな」

「でもタゲ跳びやばかったort」

「遠距離職さん結構死んでたねw」

「デスペナやべえ・・・( ;∀;)」


「時間やで~ぼすくんで~」


「画面暗くなった」


「画面wwww揺れてるwwww」


「ボスでかwwwww(゜ロ゜;)」


「散開!散開!」


「ヒーラーは壁際移動!」

「(`谷´)ノ タンカーは祭壇側いけし!」


「ボスの地団駄やべ」


「うっはwwww移動阻害きたwwwww」


「Σ(・口・) ヒーラー逃げ遅れてる!?」


「ヒラ一人死亡!だれか蘇生してくれー」


「だれ死んだ!タゲくれ」


「『ファッションHELLs嬢』さんっす」


「ちょwww名前wwww」


「キャバクラ幕府のヒラだな」


「ギルド名から問題」


「ギルマスが『性為大将軍イマラチーン』だからな・・・」


「banされろwwww」


「GMにおくった」


「やめろしwwwww」


「ちょwwwまwwwせめてレイド後にwwww」





「くっそ、地団駄地味にメンドクサイ」


「あー中型撒きやがった」


「小型排除できないとこれで積むらしいからね」


「ヒーラー中に入りすぎんな!ボスの範囲攻撃も来るぞ」


「Σ( ゜ロ゜ )ヘル嬢さんまた死んだ!」


「あほおおおおおおおおおおおおおお」


「ちがいますちがいますちがいます雑魚にwwww」




「ボスの装甲割れた!」


「人が乗っ取るぞ」


「直接打ちたいんだが?!」


「タゲれねえwwwwくっそwww」


「俺、この戦いが終わったら結婚するんだ・・・(ー∀ー)」


「ちょ!戦刃丸さんそれフラグ!」






「たおしたああああああああああああああああ」

「うをおおおおおおおおおおおお」

「だしゃあああああああああああああああああ」

「俺が、俺たちみんながドラゴンスレイヤーだ!」

「ドラゴンちげぇしw」


「お前らすぐに離れ・・・・」





ドオオオオオオオオオン!




その瞬間ボスである大型ゴーレムが爆発を起こし範囲大ダメージを起こしたのだ。



「ちょ!」

「ダメやべえw」

「タンカーに10000オーバのダメって・・・・」

「アイアムアトミックですね」

「普通に考えたら密閉空間での爆発だから屋内の人全員死ぬよね」


「おまえらwアメリカ鯖で最後っ屁で全滅して討伐失敗してるって討伐掲示板に書いてあったろwww」


「全滅してないからおk」


「うぉぉぉ、最後の最後にデスペナ貰っちまったOrz=3」


「討伐ムービーキタコレ」


「パイロットってエルフ?」


「青肌エロフ」


「宇宙人らしいぞ」


「タルカイリャたそ結構可愛いんだけど!?」


「ハァ ( *´∀`)、3 ハァ」




「あれ?なにこのムービー」


「え?こいつ影武者なのwwwww」


「バーガークイーンコラボなのか」




勝利したプレイヤー達の画面には、エンディングムービーとしてレイドを繰り広げたプレイヤー達を遥か遠い場所にてモニター越しに眺める本物のタルカイリャが大量に積まれたバーガークイーンのハンバーガーやポテトにオニオンリング、アップルパイにミートパイ、コーラやチキンウィング貪り映画を楽しむかの様に寛いでいる姿であった。




「お猿さんたち、お疲れさん。今日は楽しませてもらったよ」





【暴食と悦楽の悪魔タルカイリャ】彼女は太古よりこの星の歴史を楽しむ観測者なのだ。




「あれ?!衛星軌道?」

「UFOだし」

「ぜってーたおせねぇな」


「おつw」

「おつ~」

「れいど乙!」

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