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転生先の天才王子様はジャンクフードがお好き ~料理人で無双モード入ります。  作者: ジュノー
学園生活6 料理改革

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ヘンシェン鶏の家畜化

【ヘンシェン鶏の家畜化】


 ヘンシェン鳥は鶏に似た鳥である。

 森に生息する代表的な鳥で、

 肉・卵ともに鶏に似て大変美味だが、

 何しろ、気性が大変荒い。

 嘴が鋭く、甘く見ると致命傷を負う。

 

 また、家畜化するにしても、必要なのは森の魔素だ。

 森の外では飼育できない。


『坊っちゃん、このあたりから急速に魔素濃度が下がりますね』


 ロベルトが持っているのは魔素濃度測定器。

 魔素集積器の応用で作成した携帯型だ。


『じゃあ、ここより少し森の奥がギリギリラインってことかな』


 僕たちが行っているのは、

 森の周縁で鶏の飼育可能なギリギリラインを見極めること。

 そこに家畜小屋を作ることにした。


 単に掘っ建て小屋を建てるだけだが、

 エリアを土魔法による外壁で覆う。

 簡単に突破できない堅固な壁だ。


『空にも防御がいりますね』


『鶏、10秒程度空をとぶからね。軽くソリッドエアを張っておこうか。あと、外からの攻撃を防ぐためにソリッドエアでエリア全体を囲ってみるよ』


 風魔法ソリッドエアは

 僕たちの盾に使用している魔法である。

 結界には方向性があり、空に張るのは

 中から外に飛び出すのを防ぎ、

 エリア全体に張るのは外からの攻撃を防ぐ結界だ。


 随分と広域展開できるようになったが、

 もちろん、特大の魔石を使用している。



『坊っちゃん、ソリッドエアもいいんですが、もう少し攻撃的な防壁はどうですか』


『ああ、そうだね。お祖父様の領には不届き者がうろついているみたいだから、ちょっと懲らしめようか』


『ほう。盗賊退治の仕掛けを作ってくれるか』


『この領を攻撃する馬鹿者は誰だか想像はついているんですが、なかなか証拠を残しませんからね』


『捕まえても吐かんだろうからな。いっそ、不審者は即退場を狙うに限るわ』


『大変危険ですから、領民に周知しておいてくださいね』


『おう、そうだな』


 僕の防壁を破れるような敵はいない。

 だが、もしもの時を考えて、

 もう一つ仕掛けを作った。


 近づく侵入者に雷ショックを与えるのである。

 この仕掛けで飼育エリアを2重に囲った。

 最初は警告ショック。

 そこを突破するような輩には致死量ショック。

 おそらく、真っ黒に焦げあがるはずだ。


 魔石は魔素バッテリーでいくつでも作れる。

 費用もゼロだ。



『餌は試しにシーン糖を混ぜてみたんですが、鶏は甘党みたいですな』


『食いつきがいいね。僕たちみたい』


『はは。これと魔石水溶液を混ぜてみて、比較してみましょうか』


 餌はいろいろ試してみたのだが、

 鶏の常食である穀物に草やシーナ糖を混ぜ、

 魔石水溶液を投入したもの。

 これが一番いいみたいだ。


 この飼料は繁殖に好影響を与えたのだ。

 僅か数ヶ月で、ヘンシェン鳥は数百羽に増えた。

 自然繁殖にまかせているんだが、

 それでも急速な勢いで増えていく。



 管理人は常駐が一人、準常駐が一人いる。

 お祖父様の館の使用人ラリー夫婦だ。


 森の中だと、魔素の影響が出るので、

 一般人にはきついのだが、

 魔素に強い人もいる。

 彼らがまさにそうだ。

 ラリー夫婦は領館でも警備担当であった。


 彼らは鉄の誓約をたてたのち、

 僕のジュースで強化した。

 さらに領兵とともに毎日鍛錬してもらっている。

 勿論、小屋と領館とは魔法陣で転移する。


『坊っちゃん、このジュースのお陰で若返りましたな』


『ええ。ステータスも良くなりましたし、肌艶もこの通り』


 確かにラリー夫婦は僅か数週間で明らかに若返った。

 彼らは体育会系で毎日激しい鍛錬をしているのだ。


 だから、お祖父様とお祖母様も対抗心を燃やして、

 よりしっかりと鍛錬するようになった。


 ヘンシェン鶏は非常に高値で肉・卵とも取引される。

 美味で有名だが、捕獲が難しいことでも知られる。

 ゆくゆくは千羽以上の飼育を目指して、

 領経済を立て直してもらう。


 ◇


『お祖父様、シーナの木はこの領地にありますか?』


『あるにはあるが、森の奥だぞ』


『多分、問題ないです。そばに転移魔法陣を設営しますし、ソリッドエアを跳ね返すような魔物はそうそうはいませんから』


 シーナ木は雪のふるような寒い地方で繁殖する。

 甘い樹液の出る木のことは、

 この領でも有名で、やはり森の奥に樹林があった。


 その近くに転移魔法陣の小屋を作る。

 ただ、樹液採取はどうしても外に出る必要がある。


 この作業に兵士を投入する予定だ。

 強化され、結界魔法に守られるので、

 比較的安全に樹液を採取できるだろう。


 もちろん、魔物が襲いかかってくるリスクはある。

 だが、僕のソリッドエアによる結界は、

 A級の魔物の攻撃も数回程度なら跳ね返す。

 B級以下なら、まず突破されない。

 よほどのことがない限り、安全は担保される。



『じゃが、残念ながら採取は来年からじゃの』


『ですね。採取は早春ですもんね。今年は時期が過ぎてしまっています。まあ、用意だけしておくことと、一応、付近の魔獣とかのチェックはしておきましょう』


 なお、樹林はヘンシェン鶏小屋と同じく、

 雷攻撃を仕掛ける魔道具で囲った。

 どうも、この領には攻撃を仕掛ける謎の勢力が

 いるようだからだ。


 まあ、敵は誰だかわかっている。

 できれば捕縛したいのだけど、

 黒焦げにするのがせいぜいだ。



 これで、今年は鶏産業で領を潤し、

 来年はこれに砂糖産業が加わる。

 両方とも高付加価値産業であり、

 順調なら、すぐに領経済は立て直しされるだろう。


 勿論、僕にもおこぼれがある。

 ヘンシェン鶏の安定供給だ。

 これで僕たちの食卓がますます豊かになる。



【事業の多角化】


 鶏の飼育、砂糖の次は。

 畑の開墾。

 魔石飼料、魔石肥料を使った農作物・畜産。

 具体的には、小麦の栽培・製粉、水牛のミルク生産など。




ブックマーク、ポイント、感想、大変ありがとうございます。

励みになりますm(_ _)m

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