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12歳の誕生日、みんなに感謝

【12歳の誕生日、みんなに感謝】


『12歳の誕生日、おめでとうございます』


 今日は僕の12歳の誕生日パーティだ。

 様々な料理の真ん中に、

 豪華なラズベリーケーキとフルーツタルトが彩っている。

 そして、その周りにはたくさんのフライドチキン。


 ラズベリーケーキはエレーヌが、

 フルーツタルトはロベルト作だ。


『ありがとう。なんとか、12歳を迎えたよ』


『順調に、というところでしょうかな』


『なんだか、しつこい敵がいるけどね』


『あの爆破事件からも、何度か暗殺未遂がありました』


『ああ。僕って脇が甘いよね』


『敵は結構私達の動向を掴んでいましたよ』


『だよな。村のことも、ほんのたまーにしか行かないんだけど』


『正直、お坊ちゃまのすることってインパクトが強すぎると思いますよ』


『そうかな』


『外出すると、後つけてくる人がいるんですよね』


『ストーカー?』


『秘密を探ってくるんですよ。商人とか。だから、気軽に外出できなくなりました』


『そうかー。なんとかなんないかな』


『襲ってくるわけじゃないですしね。まあ、しつこすぎたら手の打ちようもあるんですが』




『さて、来年春からは学園生活に入ります』


 父上は、学院卒業までは僕の面倒をみてくれる。


『その前に入試があるでしょ。落ちるかもしれないのに』


『お坊ちゃまが落ちるなんてありえません』


 魔法高等学院は、王国最高峰の学校で、

 別名エリート製造機関。

 この学校を出ると、王国のエリート街道まっしぐらだ。


 だから、王国中から志願者が集まる。

 絶対に受かる、なんてことはない。


 王族だからって忖度はしない。

 長男と次男は合格したけど、

 三男は不合格。

 四男にいたっては受験させてもらえなかった。


 三男と四男が王位継承レースから脱落してると言われる。

 こういうところからでも理由がわかる。


 逆に僕も入試に落ちれば、敵からの攻撃がなくなる。

 そう考えもするけど、

 流石にそこまで自分を落とすのも格好悪い。

 僕にも見栄があるのだ。


 それと、学園生活に凄い興味がある。

 異世界の学園生活なんて、滅多に経験できるもんじゃない。

 それに、前世じゃヒッキーで学校でも暗かったもんな。

 少しは改善した学校生活を送ってみたい。


『はは。ロベルトとエレーヌはどうする?』


『『勿論、ついていきます』』


『ありがとう。一応、お付きの人は二人まで近くに滞在できるんだよね』


『お坊ちゃまは平日は寮生活、週末は自由ですから、私どもと過ごしましょう』


『あのさ、学園内に家を建てることもできるようだよ』


『そうなんですか?』


『はっきりとはわからないんだけど、土地の賃貸料さえ払えば、家を建てられるって。卒業する時に壊さなくちゃいけないけど』


『お金は今までのお肉とかの売上がありますから、問題ないと思いますが』


『私も調べておきます』


『うん、頼むよ』


『ですね。学園内とはいえ、どのような攻撃があるかわからんですからね』



『攻撃といえば、学園都市に向かう途中で来るよね?』


『間違いないですな。坊っちゃんの行動が一番読めますからな。入試と入学時。この2つが危ないでしょう』


『あのさ。僕、ずっと思ってたんだけど』


『はい?』


『母上の事故ってアイツラがやったんじゃないかって』


『魔獣の大暴走に巻き込まれたとされてる件ですか』


『うん。全然証拠はないんだけど、母上の馬車には前後に兵士が護衛していて、それでも全滅したんだよね。相当強い魔獣か数が多かったか。でも、魔獣の痕跡がはっきりしてないんだよ』


『確かに。正直申し上げれば、私も坊っちゃんの疑いを支持します』


『ですね。実は密かにそういう話が女性陣にも出ています。彼女は非常に嫉妬深いようで。これは絶対内緒ですよ』


『いつかは、奴らの闇を暴きたいと僕は考えている』


『こればっかりは、腕力だけではいけませんね』


『うん。脳筋じゃダメだ。証拠を握りたい』


『今までの坊っちゃんへの暗殺未遂の数々。いずれもトカゲの尻尾でした』


『おそらく、学園都市に行くときはかなりの攻撃を仕掛けてきそうだね』


『準備が必要ですね』


『そうだね』



ブックマーク、ポイント、感想、大変ありがとうございます。

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