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ソース作りとテリヤキチキンバーガー

【ソース作りとテリヤキチキンバーガー】ジュノー9歳


 転生に気づいてから3年。

 僕の料理スキルが向上していることを実感する。


『今日は、いろんな調味料にチャレンジしてみるよ』


『マヨネーズ以外にですか』


『美味しい調味料はまだまだあるよ。今日は特に醤油にチャレンジする。これはね、時間がかかるんだよ』


『どのくらいかかるんですか?』


『1年近くかかるかも』


『はー』


『寝かして熟成させるからね』


『それは期待できそうですね』


『まあ、醤油づくりと並行して、いろんな調味料も作ってみるよ』


『そういえば、調味料といった場合ソースとドレッシングとかありますけど、どう違うんでしょう』


『うーん、曖昧なんだけど、ソースは液体調味料全般を指すようだよ。ドレッシングは特にサラダに使用するものかな?』



【醤油】


 大まかな作り方は“料理人”が教えてくれる。

 そもそも、発酵食品はだいたい似たような作り方になる。

 大豆もある。

 だけど、作ったことがない。

 それに、おそらく時間がかかる。


 そういっていても始まらないので、

 取り掛かってみる。


 “料理人”が教えてくれる工程はこうだ。


 ①種麹。

  大豆を煮て蒸し暑い場所に放置する。

  いろいろなカビが生えて来る。

  それぞれを分類してさらに培養する。

  この中から醤油用の麹を見つける。

 

 ②豆麹

  大豆を煮る。

  そこに小麦粉と①の種麹をふりかける。

  保湿・保温し、適宜かき混ぜていく。


  豆麹の完成。


  ①②ともに、温度・湿度管理が難しい。


 ③②を塩水にいれて混ぜる。

  以後、適宜混ぜながら熟成を重ねる。


 ④熟成には半年以上かかる。

  熟成した③を布越しする。

  決して絞らないように。


 ⑤④をさらに数ヶ月寝かして、

  火入れを行い、熟成を止める。


  完成。


 というように、醤油づくりには手間暇がかかる。

 だから、かなり試行錯誤しながら醤油作りを進めていった。


 できあがりは、かなりいい感じだ。

 個人的には前世日本のメーカー品よりも美味しいと感じる。

 なんというか、自然で濃厚な味なのだ。

 尖った味がしない。

 

 それは手前味噌なのか、それとも僕の祝福のお陰か。

 

 一度完成させてしまえば、次からはそんなに難しくない。

 僕のスキル欄にも発酵スキルが発現した。


 ただ、魔道具化は無理だ。

 発酵させるだけならば、問題ないのだが、

 深みのある味にするのが難しい。

 

 醤油が作れるのならば、他の発酵食品、

 味噌などもいけるはずだ。

 暇ができたらチャレンジしてみたい。



【ウスターソース】


 ウスターソースはさほど神経質なソースではない。

 いろいろな野菜や果物をコトコトと煮詰め、

 カラメルを混ぜ、香辛料で味をととのえる。


 ウチとしては、

 玉ねぎ、人参、生姜、リンゴ、アームラ(マンゴー)

 胡椒、塩、酢、砂糖辺りを素材としている。

 


【ホワイトソース】


 熱した牛乳にバターと小麦粉を溶いたもの

 小麦粉を少なめにすれば、ダマになりにくい。

 これにクリームチーズを混ぜてコクを出す。

 コンソメを加えてもいい。

 最後に塩・胡椒で味をととのえる。



【イエローマスタード】


 この世界では広く出回っている。



【胡麻ドレッシング】


 マヨネーズにすりごまを加えたもの。

 砂糖・酢を増量している。

 隠し味に醤油。



【焼肉のタレ】


 醤油ができれば、焼肉のタレは難しくない。

 前世日本の焼肉屋さんのような秘伝のタレは難しいが、

 それほど複雑なものを求めているわけではない。


 醤油・砂糖が中心で、

 そこにハーブ(胡椒など)を入れて味を整える。

 非常に香ばしい。



【テリヤキチキンバーガー】


 さて、いよいよ僕の一番好きなバーガー。

 てりやきチキンバーガーを作るときがやってきた。


 テリヤキソース。

 焼肉のタレの派生ソース。


 マヨネーズ。

 砂糖とレモン果汁を強化した。


 鶏。

 ヘンシェン鶏。

 日本の高級地鶏なみの美味しさ。


 マスタード。

 

 パンズ

 厳選小麦粉を使用。

 ふわふわの白いパンだ。


『お坊ちゃま、これ、美味しすぎ!』


『ハンバーガーの上位互換ですな。甘いタレがたまらん』


 エレーヌとロベルトも大絶賛だが、

 僕もあまりの美味しさに驚いている。


 すべての素材に一流品(当社比)を使用した。

 味がまとまるか心配だったが、

 さすが、“料理人”だけある。


 僕の経験の無さをカバーするどころか、昇華している。

 B級グルメなのに、味はA級だ。


『坊っちゃん、強化効果、驚きの+200ですよ!』

 

  氏 名 ジャン=フランソワ・グランデ

  年 齢  9 性 別 M  種 族 人族

  祝 福 料理人

  ステータス

  ○筋力  82(+200)

  ○体力  77(+200)

  ○速度  84(+200)

  ○知力 605(+200)

  ○精神 532(+200)

  ○意思 289(+200)

  スキル 料理(料理大全、料理エンチャント)、

      4属性魔法、吸血、醸造、魔道具、

      狩猟(探査・気配操作、マジックバッグ)

  特 記 料理エンチャント


 おお、手間暇かけた成果が現れている!


 効果期間もチェックしてみたが、

 1週間ほどは大丈夫だ。


『坊っちゃん、1週間効果が持続するのは結構なことですが、切れた時の落差が激しいですね』


『ええ、ダルくて動きたくなくなります』


 +200もステータスが上昇すると、

 まるで自分の体でないかのような錯覚に陥る。


 逆もそうだ。

 いきなり効果が切れるので、体がついていけない。


『あれですな。毎週、テリヤキチキンバーガーを食べる必要がありますな』


『毎日でも食べたいんですけど』


 これは、ドラッグと同じかもしれない。

 ただ、ドラッグとは違って肉体的な依存症はない。

 それと、プラスの効果しかない。



ブックマーク、ポイント、感想、大変ありがとうございます。

励みになりますm(_ _)m

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