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エレーヌとロベルトの結婚+α

【エレーヌとロベルトの結婚+α】16歳


 エレーヌとロベルトが結婚することになった。

 彼らはずっと前から夫婦みたいだったので、

 今更、という感じだ。


 年齢は、エレーヌ28歳。ロベルト36歳。

 二人共ずっと若くみえる。

 肌がキレイで、体型が崩れていない。


『結婚式はさ、豪華にいこうよ』


『いや、坊っちゃん。地味にいきたんですが……』


『あのさ、ロベルト。そんなこというと、エレーヌに一生恨まれるよ』


『いえ、お坊ちゃま。私もあまり派手なのは……』


 いや、二人の結婚式を質素になんて、

 僕が許さない。


 まあ、説得するのは簡単なんだけど。


『エレーヌ。この画像を見てよ』


『まあ!なんて素敵!』


 僕が前世の結婚式の花嫁イメージをアウトプット。


 ウェディングドレス。

 この世界では派手な色のドレスを使用する。

 青、赤、緑の絹やベルベットの布地を基調に

 金糸・銀糸の刺繍の縫い取りをしたり。

 財力・権威の象徴という意味合いもある。


 しかし、僕が出力した画像は純白のドレス。

 しかも、いわゆるプリンセスドレス。

 上半身は体にフィットし、

 腰から裾にギャザーで広がった型。

 この世界ではこういうドレスはないし、

 純白のドレスもない。


 さらに、様々な色合いの豪華なドレスを出力した。

 僕がウェディングドレスに詳しいのは、

 従兄弟の姉ちゃんが結婚するにあたって

 僕の家でウェディングドレスの画像品評会をしたからだ。

 僕には縁がないとは思いつつ、

 あまりの綺麗さに強く記憶に残っているのだ。



 その画像を大蜘蛛のアレクも見て、

 張り切りだした。

 アレクはファッション関係には必ず手を挙げる。


 ノースリーブ・ストラップレスドレス。

 背中をしっかり出すので、勝負どころは背中にある。

 肩甲骨をいかに美しく見せるか。

 トレーニングが必要だ。

 ニキビ・美白などの背中の手入れも。

 

 肘上まである白色長手袋。

 ベール着用。

 裾を床に引き摺るロングトレーン。


 こうした飾りにいちいち感嘆の声を上げる一同。


『じゃ、オイラのティアラの出番だ』


 ノームのパラケルも張り切っている。

 数十カラットもあるようなダイヤモンドとか

 数多のダイヤモンドを使って

 煌めくティアラを作ってくる。


『じゃあ、私も』

 

 エレーヌが乗ってきた。

 自分の管理する花園から、立派なブーケを作ってきた。

 白か淡白な色あいの花に、

 薄いピンク、黄色、紫、水色などを束ねる。

 若葉色の葉が上品な彩りを添える。

 実に品が良い。



『ねえ、私も結婚したい』


 打ち合わせを重ねるうちに、

 カトリーヌもそういい始めた。

 結婚したいのではなく、

 ウェディングドレスを着たいのだ。


 こういうことを言い出すと、

 カトリーヌは後には引かない。


 僕は早々に諦めて、建設的な意見を出すことにした。



『素敵なドレスが多すぎて、決められないわ』


『お色直しって手もあるよ』


 メインドレスは純白とする。


 セカンドドレスとして、

 エレーヌは水色をイメージする。

 カトリーヌは赤をイメージ。



『結婚指輪とイアリングのセットも作ってきたぞ』


 そうパラケルが言って差し出したのが、

 エレーヌには水色パライバトルマリン。

 カトリーヌには赤色ルビーの宝石だった。



『結婚式場にも凝りたいね』


 僕にはイメージがある。

 例の僕の従兄弟の姉ちゃんが結婚した場所。


 まさしくゴシック建築で、

 外観は、シャルトル大聖堂みたいな感じ。

 聖堂の両側に尖塔を配する構成。


 内部正面には大きく明るいステンドグラス。

 尖頭アーチ→尖った形の天井。

 交差リブ・ヴォールト→天井部の十文字の支え。

 飛び(はり)→建物を外から支える柱。

 サイドにアーチ上の柱で支えられた側廊部と

 ステンドグラスの窓。

 背後には大きなパイプオルガン。


 これを僕たちの新しい本拠地にたてる。



ブックマーク、ポイント、感想、大変ありがとうございます。

励みになりますm(_ _)m

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