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カトリーヌの実家への挨拶2

【カトリーヌの実家への挨拶2】


 そんなわけで、伯爵とは顔なじみ以上のものがあるのだが、

 正式に婚約の申込みということで、

 伯爵家を訪れることになった。


 というか、今は学園都市の母親の家が

 実質上の実家になっている。

 経緯は前述の通り。


 婚約の申込みは、もう大歓迎だった。

 結婚会場じゃないか、ぐらいの勢いの歓迎を受け、

 婚約の話はそこそこで終わり、

 次は伯爵の勧誘が始まった。


『婿入り養子になれ』

『魔導師軍に入れ』

『せめて魔導師軍の顧問を』

『あの強化防具、もう1セット』

『うちのシェフをラテンス・ロコで修行させられないか』


 まあ、一通りの要望を受けた。

 そのたびに、


『伯爵家に納まる人物じゃない。有能な若者の未来を潰すつもり?』

『お父様、ずうずうしすぎ』


 という、以前聞いたことのある

 カトリーヌの反論が繰り返される。

 まあ、強化防具とラテンス・ロコでの修行は問題ないけど。



 で、僕からも。

 カトリーヌの独立を説得する。


 伯爵家の子供は一人だけじゃない。

 弟が三人いる。

 彼らも優秀な魔法使いの素質あり。

 なんなら、僕が面倒みましょう。


 その言葉どおり、弟三人は学院に入学してきた。

 全員が優秀で、特別贔屓することなく、

 優秀な成績で卒業していくことになる。


 特に長男は主席で合格、そのまま主席で卒業する。

 ただ、魔導師軍に入りたがらない問題が勃発した。

 そして、長男は学園都市の常備軍に入隊してしまった。


 次男もそれに続いた。

 学院の料理から離れられなくなるのだ。


 伯爵は嘆きに嘆いたのだが、

 その頃には自分も魔導師軍を辞めて

 こっちに来てしまっている。

 半分以上が料理目当てなのだ。

 

 ただ、三男は王国軍に入隊することになるのだが、

 それはまた別なお話で。


 ◇


 僕たちの婚約は概ね暖かく迎え入れらるはずであった。


 ところが、驚くことに僕への以前にましてのアタック。

 釣書が山のように積まれていく。


 最初はエレーヌにまかせておいたのだが、

 めんどくさくなって、釣書は焼却している。


 ねじ込んでくる人は、関係を遮断している。

 いい加減、僕の性格を知ってほしいもんだ。


 そもそも、婚約を発表しているのに、

 どうして釣り書きを持ち込む?

 非常に腹立たしい。

 僕をバカにしているのか?


 こちらに転生してから、

 こんなにうざい日々を送ったことはない。


 僕は少ない人たちとのんびり楽しくやっていければ満足。

 訳のわからないしがらみにまとわりつかれるのは御免被る。


 これなら、次男の攻撃のほうがまだまし。

 敵味方はっきりしているから。




ブックマーク、ポイント、感想、大変ありがとうございます。

励みになりますm(_ _)m

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