農民一揆と撮り鉄サークル
全編会話100%です。会話のズレを聞き取り願います。
「昔は車にバイクに冷蔵庫に家電製品がな……」
「そいつは田舎のコッチの方が酷かったわ」
「でもちと前は煙草に自転車に漫画にと全部大量に放られてな」
「問題の奴ばっかか、都会だな」
「いや、本当に問題なのはソレじゃ無えって事が解ってな」
「んあ?」
「煙草も自転車も漫画も、まともにゴミ処理された物をワザワザ拾って来て人の畑に放ってる奴等が居んのよ」
「はあ? それけったいな連中だや」
「けったい処か、半年後位に正義面して俺ん所に堂々来んのよ」
「謝るんか」
「いや、不法投棄する悪い奴等を取り締まる為にそのもの自体を規制する協力を! てな」
「そのものて?」
「煙草自転車漫画をよ」
「んあ?」
「ただの嫌煙嫌チャリ嫌漫画のプロ市民集団の暴挙で、人の畑を使って自作自演よ」
「怖えな都会は、今は?」
「良く解らねえもんがよ」
「んあ?」
「天使の羽とか踏み台とか靴とか水着も含めて色々」
「都会凄えな……天使か」
「映えだかよ」
「蝿か、都会はゴミだらけらしいもんな」
「ああ、クズとゴミだらけだわ。そっちは綺麗な空気にさらされて良いなあ」
「コッチも色々だ」
「何?」
「撮り鉄だかに田んぼ荒らされて稲倒されてよ」
「おお良く聞くわ」
「農薬ドローン飛ばしてたら見えてな」
「何が?」
「死体」
「は?」
「いっぱい」
「獣か?」
「撮り鉄サークル」
「え、事件か?」
「いや、サークル」
「ん? 死体ごっこの撮り鉄か?」
「んや、サークルだて」
「何だ知らん話だな?」
「多分撮ったらイケンもん撮ったんだわ」
「何かあんの?」
「んや、たまに来るんだわ」
「何が?」
「何かは知らね」
「田舎も怖えな」
「都会には来ねえの?」
「何が?」
「サークル」
「そらいっぱいあるわ」
「空いっぱいか」
「そら学校の数考えれば」
「遺体だらけか」
「いや、まあ人数的にはな」
「空あんたも連れてかれん様に気付けえ」
「何処に?」
「空、何処かは判んねえけど」
「まあいるわな迷惑なのは」
「参るわ、あの米売れるかの?」
「そら厳しいわ」
「空厳しいのよ」
「上に聞く他ないわな」
「やっぱ上か」
「お上に一揆でもすっか」
「お神に一揆て、やっぱ都会の農民は違うな、怖い怖い」
さて、ズレはいくつありましたか?
私達が普段何気なく話している会話にも、話の聞き取り違いで聞き逃したとんでもないミステリーが隠れているのかもしれません。
自分の常識を疑えなければ、得られる物が得られなくなっているのかもしれないのです。
あなたの目の前の常識は……
連載中のアクセスが再開してスグに目減りしたやるせない気持ちをラジオ大賞2でリフレッシュ(笑)
そう、私の連載はアクセス数が本当はもっとあるのかも……きっと