第二十歩目「 女子会よ!!」
6月も終わりを告げ、いよいよ7月に突入する。
梅雨真っ只中で気圧の影響か、キャンパス内に憂鬱な空気が流れる。
とはいえ、雨の情景もなかなか風情がある物でその音は心に平静をもたら...
「女子会よー!!」
どうやらオタク同好会には当てはまらないようだった、凛子の声が部室にこだました。
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「さて、ご機嫌うるわしゅう、皆様。じゃんじゃん食べるわよー!!」
「お前はほんとに食い意地がすごいな。」
「裕美こそ、結構食べてるじゃない♡」
オタク同好会の女子メンバーが訪れたのはケーキバイキング。
店内にはぎっしりと並べられたスイーツの数々、スイーツは別腹なんて言葉があるけれど、ここではスイーツこそが主食。いわば、女子の夢のつまった場所だ。(凛子曰く)
次々にケーキを口に運ぶ上回生に対して、少し緊張気味の一回生たち。
「ゆ、百合ちゃん。き、緊張してない?」
「は、遥こそ。ば、バカ。手震えちゃって。」
遥は人見知り、百合は友達がいなかった事もあり、ケーキバイキングが初めてだ、このガーリッシュな空間に緊張していた。
「女子会と言えば恋バナね。遥ちゃん、百合ちゃん。ぶっちゃけ拓海の事どう思ってんのよー?」
バナナを口いっぱいにしながら問いかけている凛子と、それをじっとりとした目でこいつと女子会ほど結び付かないものはないと裕美。
「どう思ってる?えーと、友達?よく分かんないですけど拓海君の隣は落ち着きます。」
「わ、私は別に何とも思ってないです!」
「ふっふーん。なるほどね。」
(遥ちゃんはまだ何も気付いてないみたい、百合ちゃんは既にメロメロメロンね♪顔真っ赤。ふふふ。)
「凛子、余計な詮索はするな。」
「ウギャッ。裕美こそどうなのよ。武将だとかなんとか言っちゃって、彼氏とかいるんじゃあないの?♡」
鬱陶しそうに凛子の質問を無視する裕美。こいつは色恋沙汰の話になると面倒臭い。それより期間限定のメニューを取りに行こう。
「ちょっ!裕美〜」
遥は息継ぎをして、周りを見渡した。綺麗な女の子ばかり、最近の女子高生はませてるなー、いや中学生のほうが私より大人っぽい。
「よっこらせっと。こうやって胸をテーブルに置くと楽なのよねー。」
「あ、ちょっと分かります。いつも胸が目立たないような服を着てるんですけど、大学デビューした頃はちょっと服着るのが辛かったです。」
巨乳談義を進める傍ら、貧乳組はかこいつら胸に栄養が偏っただけだな、とアイコンタクトを重ねた。
「そろそろ帰ろう。日も暮れる頃だ。」
ー
帰り道、夕食の買い物があると凛子が離脱し、3人は駅へと足を進める。
途中、裕美はコンビニでトイレに立ち寄り、2人は店内を歩いていた。
「痛っ!どこ見て歩いとんねん!このアマ!」
遥は店内に入ってきた見るからにタチの悪いチンピラ女子にぶつかってしまう。
「ご、ごめんなさい...」
「ちょっと!ぶつかってきたのあなた達でしょ。」
「あん?ちょっとお前らこっち来いや。」
遥の震える手を握る百合のても震えていたが、渋々チンピラに着いていく2人。
「おう、アンタら今のうちに謝ったら許したんで。ほんで財布置いて行きや。」
関西弁でまくし立てる女に震える二人、けれど百合は決して屈しない。
「おい、アンタ"針鼠"のもんやろ?」
聞き覚えのある声が空間に響く。
「ゆ、裕美さん!どうしてこんな所に!?」
声の主はなんと裕美だった。
ゆ、裕美の正体は!?笑




