ハチミツ
まだ帰ってこないのかな
早くあの甘いのが食べたいの
口のまわりをドロドロにしながらミツを舐めるのを、あなたは優しい目で見てる
1日1回のおやくそく
ねぇ早くあの甘いのをちょうだい
最初はあなたのこと怖くてしようがなかった
大きなからだも、鋭い牙も
私を食べる気だと思ってたの
でもね、気づいたの
この鳥カゴも、ふわふわの足枷も全部
あなたが私を好きだから
甘いミツをその指で舐めさせてくれると、ふにゃふにゃしちゃってもうどうでもよくなっちゃうのよ
ねぇ早く
カゴいっぱいのお花と真っ赤な野イチゴを持って帰ってきて
甘いのを食べさせてね
私あなたのことだいすきなの
赤ずきんちゃんとオオカミさん、みたいなお話が好きです。