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恐竜日和 ウォーク・アバウト  作者: ニジヘビ
トリケラトプス編
22/138

022:ナニソレオイシイノ?

デイノニクス編入後の初出勤もとい初出動。

相手はトリケラです。

イロイロと問題児たちが派手にやります。



 022:ナニソレオイシイノ?


 ある朝、人間が恐竜になってしまう現象が世界を襲った。

恐竜になってしまった人間たちは自我を失っていて、本能のままに他の人間たちを襲っている。

 当の恐竜-デイノニクスになってしまったオレこと山本登也は、なぜか人間の時の自我と記憶を失わずにいた。

 オレは、状況収拾の作戦行動中だったUS海兵隊のターク・カニンガム大尉チームとの共闘を経て、生け捕りにした恐竜になってしまった人間の自我を取り戻すことに成功した。

 その功績から、オレはターク隊長のチームに編入されることになった。


 -横田基地 US海兵隊 恐竜化シンドローム発症者隔離施設 早朝 DAY2


 オレは、ターク隊長チームによる追悼兼ルーキー歓迎パーティーの後、よせばいいのにトルヴォサウルスになった発症者とネットで知り合いになり、夜引いてビデオチャットを始めたおかげでクタクタだ。


 スヤスヤ寝ていた所に、サイレンがけたたましく鳴り響き出す。

 う~ん。

 うるさいなぁ…。

 何時だ?

 枕元の腕時計を見てみると、闇に浮かぶ夜光塗料は5時を回った所だった。

 その内止むだろう。二度寝しよしよ。

 と思っていたら「トウヤ!出動だ!」とジョージ副隊長が部屋に飛び込んで来た。

「シュツドウ?ナニソレオイシイノ?」

「ウマいかどうかは出動してみないと分からんが、基地内に発症者が出た!他に対応出来るチームがいないからオレたちが出る!ハリ!ハリ!(急げ!急げ!)」

「ええっ!ぶっつけ本番ですかい!」ジョージに見事にボケをスルーされた上に唐突に出動と言われ、慌てて起きる。


 ブヅ!


 脚の鎌爪でベッドに穴を開けてしまった。

「……。さて出撃ね。出撃」取り敢えずアタマを切り替える。「ええと、作戦内容は?」

「隊長がブリーフィングルームで待ってるんだよ。急いでくれ。そのままでいいから。ホラ!」ジョージはオレの前肢を引いた。

「オイオイ。オレ、マッパ(服を着ていない状態のこと)なんだよ?ジャケットだけ取らせてくれ!」

 オレはバイク用のジャケットだけ羽織り、ジョージとブリーフィングルームへと急いだ。恐竜の身になっても身だしなみは大事です。

「よし、みんな集まったな。時間がないので手短に。

 基地内勤者からトライセラトプス(トリケラトプスの英語発音)が出た。

 目下錯乱状態で施設を破壊しながら逃走中だ。

 彼を速やかに捕り押さえる。

 何か質問は?」

「ハウ・マッチ・トライセラ?(トリケラの数は?)」ジョージが質問を上げた。

「ソロ(1頭だ)

 後トウヤ。お前はコレを付けろ。トーキー(無線機)とマイクだ」

 手渡されたのはコーデュラのベストで、ハンディトーキーとハンドガンが装備されていた。

デイノニクスでも着安いように仕立て直されており、オレは自前のジャケットを脱ぐとすぐに着替えてマイクとヘッドセットを首と頭に回す。

 ハンドガンは45オートのリビルド品らしいが、品定めは後にして、マガジンの確認だけにした。どの道、相手はトリケラ、ゾウ並の巨体だ。こんなマメ鉄砲使っても、相手を余計怒らせるだけだろう。

 外に出ると、空は明るくなっていた。薄明の中に鎮座する2台のDPVデューンバギーの脇で、ジョンソン先生(少佐)が待機していた。

「お早う、諸君。暴れているトリケラの資料を持って来た。ワシもCP(コマンドポスト:指令センター)に詰めておるよ。頼んだぞ」先生はファイルを隊長に手渡す。

「コピー(了解)。

トウヤとミハルは(クルマに)分乗してくれ。後席の銃座の所だ。

ヒャ・ウィ・ゴー!!(行くぞ!!)」

 なるほど。オレたちデイノニクスは『長い』ので、普通のビークルに乗るのはコトだ。

だが、デューンバギーなら機動性もあるし、後席の銃座ならシッポを外に出して乗れる。

 驚いたのが、コックピットのGPS。どうもデータリンクを搭載しているようで、偵察監視要員スカウトたちが流してくるトリケラの位置がリアルタイムで画面に描画プロットされていた。


 いいなコレ!スゲェ欲しい!!ネットのマップサービスとかメじゃねえ!


「トウヤ、お前のハンドガンだが、eブレット(電気ショック弾)をロードしてある。ミハルには説明済みだが、使う時は射線に注意してくれ」

麻酔弾トランキライザーは使わないんですか?」ナマリ弾じゃなかったのか。それに、生け捕りなら麻酔弾とネットが常套手段じゃないのか?

「そうだ。使用禁止になった。恐竜のサイズに見合った薬量の見極めが難しいために、ショック死が相次いだものでな。それに今回からキミとミハルがいる。

 今回は、まず、トリケラに話しかける。これは警官で説得術の訓練を受けているのでミハルにやってもらう。ジェシーはミハルのインタープリター・サポート(翻訳サポート)だ。

 それで無理なようなら、トウヤに出てもらう。トリケラをなるべく広いところにおびき出してくれ。私たちはネット砲でトリケラを捕縛する。

以上だ」

「ジョージ・コピー(ジョージ・了解)」

「ダン・コピー(ダン・了解)」

「ジェシー・コピー(ジェシー・了解)」

「ポール・コピー(ポール・了解)」

「ミハル、了解」

 ああ、オレ入れると全部で7人か。なんかノって来た。「トウヤ・コピー(トウヤ・了解)」


クロサワやミフネの良さを分かるアメリカさんはローイン大尉を除いて基地にはいません。


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