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全てがスローモーションに見えた。
私の目には曇り空と、逆さまの校舎が映る。
あぁ…
なんてことだろう…
友人に突き飛ばされるなんて。
死人には最後に走馬灯が見えるという。
私には走馬灯は、見えなかった。
ポロポロ…
涙が溢れてきて、透明な雫が空を舞う。
親にも友にも裏切られた…
ねぇ、どうして?
どうしてなの?
そんなこと考えていた次の瞬間ー
私の体は凄い衝撃を受けた。
ボキッ…メキッ…
何かが凄まじい音を立てる。
体中の骨が折れたのか…
視界が赤に染まる。
そうか…やっと分かった…
これは『返し』ー
薄れゆく意識の中、幸来が最後に聞いたのは…
『幸来、友達ごっこ楽しかったよ…』
『いつも私たちについて回ってウザかった、嫌いだった…』
二人の胸の刺さる言葉と…
『返しは執行させていただきました。
またのご利用をお待ちしております…』
という3つの言葉だった。




