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あったかくて、優しくて…
幸せで…
ポロ…
「あ…」
目を開けたら、視界が歪んでいる。
頬に触れたら湿っていた。
私、泣いてたんだ…
溢れ出てくる前に幸来は涙を拭う。
食べかけの食パンを口の中に押し込み、牛乳を一気に飲み干す。
辛さも、悲しみも、涙も、一緒に飲み込む。
どうやら食パンがよく噛めていなかったみたいで、飲み込む時に喉に突っかかって少し苦しい。
ガタンと立ち上がると、私は洗面所へと急ぐ。
そして鏡の前に立った。
鏡に映る自分を見て、思わず笑う。
何これ…
酷い顔…




