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心配してるのも分かってる…
家族だから。
でも家族だからこそ、時には放っておいてほしいこともあるものだ。
「ない、くせに…」
「え…」
母には私の声は聞こえていなかった。
ムカつく…
何だか急にムカついてきた。
何も知らないことが…
知らなくて、そうやって無神経に声をかけてくるのが。
"親の心、子知らず。"
確かに親の心なんて、親から見ても子供である私は知るはずがない。
だけど、その逆も言える。
"子の心、親知らず。"
知らないくせに。
私がどれだけ今苦しいか、何も知らないくせに。




