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学校に着くなり、幸来は真っ先に信頼できる友人二人にそのことを話した。
「幸来、大丈夫?」
そう声を掛けてくれた彩と舞。
彩はおっとりとした顔立ちで綺麗な茶髪はダンゴにして結っている。
舞は焦げ茶色のショートカットで可愛らしい顔立ちだが、幸来でも羨む程、サバサバとした性格だった。
親身なって話を聞いてくれる二人がいてくれて良かったと、幸来はそう感じた。
二人のおかげでその日は心身ともに辛いながらも学校を乗りきることが出来た。
だけどー
そのことを知っている人がクラスに少なからずいた。
幸来が廊下でクラスメイトとすれ違えばー
『あ、あの子だよ。
ほら、◯◯高校の人と付き合ってるっていうの。』
『知ってる。掲示板に貼ってた人でしょ?』
ぐっと拳を握る。
我慢するしかなかった。
トイレの扉や壁を放課後に耐えきれず何度も殴った。




