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「愛恵ー!ご飯出来てるわよ!
早く食べないと遅刻よー!」
階下でお母さんが呼んでる。
愛恵は返事だけをして、もう一度窓を見ると部屋から出て行った。
開け放たれたままの窓から、ひらり、ひらりと黒い羽が部屋に入り、ノートの上に舞い降りた。
静寂の中、笑い声が響く。
黒いローブをきたそいつは、ニタニタとー
ただこれから起こることを楽しそうに笑っていたー
私が出会ったのは、
言葉という呪詛だったー
これから起こることが、全て言葉からだということを、私は身を持って知ることとなる。
そして、溺れていったー
言葉が放つ、呪詛の力に。




