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書いてると気が楽になった。
それは何度私を救ってくれたことか。
感謝しつつそのノート達を抱き締めた。
カタンー
部屋に響く異質な音。
私の家は妹が喘息で猫はおろか動物すら飼えない。
だから、小学校の頃なんて他所のペットをよく無断で触らせてもらったものだ。
ゴクリと唾を呑み込む音が鮮明に聞こえた。
私には昔からこういうことがよくあった。
見えない誰かに名前を呼ばれるのは普通。
部屋の前の階段からボールが跳ねる音が聞こえるのも普通。
誰かに見られているような視線を感じるのも普通。
だから怖くなんてなかったのだ。
「誰?」
思わずそう返してしまった。
今までなら無視していた。
だから、今でも後悔している。
この時、返事なんてしなければ良かったとー




