頭がおかしい?
GLやBLはございませんが、
『腐女子』という単語はあります。
警告にはありませんが
不快な思いをした場合、
直ちにお戻りくださいね♪
2012年12月3日 改
「ねぇ、『おかしい』ってどういうこと?」
隣の席の女の子がそう尋ねてきた。
その彼女はクラスで
おかしい と言われている。
彼女は周りと少し違うだけなのに
と俺はいつも思うけど。
で、まぁ、
二学期になってそんな彼女が
席替えで俺の隣になった。
俺は人とあまり喋りたくないから
いっつも仏頂面でいれば
自然と人も来ない。
そう思っていたのに
彼女は幾度も話かけてくる。
うっとうしい。
でももしかしたら
俺は同情で、聞いてやってるのかも
なんて考えていた。
それでまぁ、今に至るわけだけど。
「ねぇ、『おかしい』ってどういうこと?」
俺が聞いていないと
思ったのか、もう一度聞いてきた。
うっとうしいな、ったく。
せっかく朝一番乗りで学校について、
猫に会いに行こうとしたのに。
でもそのままついてこられて
変な噂されても困るから
答えてやることにした。
「おかしいっていうのは
人それぞれだろ。
自分からみて、
あの人は自分と違う。
異常だ、と判断したらそうなる。」
「じゃあ私は異常なの?」
間髪を入れずに言う。
「さぁ?
でもお前の友達は異常だと思ったから
言ったんじゃねぇの?」
彼女が泣きそうな顔をしたから
「・・・・・まぁ、後は
冗談とか、その場でのノリとか。」
一応フォローしてやる。
フォローっていうかは知らないけどな。
っていうか
おかしい っていわれるのが
嫌ならそういうキャラとか
やめればいいのにな。
「・・・・優しいんだね。
それとも同情?」
「好きな方で受け取っていい。
俺達はただのクラスメイトだし。」
「・・・・・そう。
じゃあ優しいということで
受け取っておくよ。」
「あ、そ。
あと、この際だから言うけど。
お前のことおかしいとは思わなねぇよ、
俺は。」
「・・・そう。」
少し唇を噛んで
そういうと彼女は立ち上がって
窓の近くに行き、窓を開けた。
すると冷たい風が彼女の短い黒髪を揺らし、
俺の頬にも体当たりしてくる。
うわ、寒い、鳥肌立った。
その間何か話しかけようとして
気づいた。
俺、人嫌いだから別に
無理しなくてもいいんじゃね?
そう考えてると
あいつはこっちを向いて
「お前じゃなくて
長瀬 美桜。
これからこの二学期、
隣の席としてよろしくね!
野ヶ崎 葉月君!!」
幼い子供みたいに笑った。
顔がいいからちょっとムカつくけど
まぁ、今までの人間より
マシというか、変だからか、
喋りやすいかもしれない。・・・・かもしれない。
そんな二学期の
席替え二日目のことだった。