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俺、神様になります  作者: 昼神誠
神のいない世界
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この過ちはどこかおかしい

「ヒメからの命令でしたから」


「命令か……コスモスは受肉しなければ何の感情も持たずに命令だけで動く存在だったものな」


「そうです」


「でも、受肉した時のコスモスは純粋で俺を一番に想ってくれる人に育った」


「貴方が神ですから。ドレイク様を慕う感情だって、もしかしたら……」


 俺が土神になったから?

 そうでなければ、コスモスは誰を好きになっていたのだろう。

 いや、受肉させるための器にある程度は影響されるのは分かっている。

 初めのクローンダリアはメイドとしてローウェルグリン城で一緒に働いていた仲間だ。

 あの時は俺も5歳児の身体を利用して、よく布団に潜りこんだっけ。

 そして、今の身体は見た目は異なるがナデシコ型だ。

 ナデシコがユーナや雪を家族として愛情を持っていたのは知っている。

 その影響で純神ユーナの側にいることが多くなった。

 それでも、俺を好きでいてくれるのは変わらなかったよな。

 そして、その好きはライクでなくラブだということ。


「俺にとってコスモスは家族だ。でも、コスモスにとって俺は一人の男神なんだな」


「それを分かっていて!」


 もしかしたら、コスモスを最初に移動させる器として男性を選んでいたら、こうはならなかったのかもしれない。

 コスモスは俺を愛していることは俺も分かっている。

 そして、何の答えを出さないまま5年も放置していたのも事実だ。

 ルカやローズが入ってから、正妻がどうやらこうやらってやかましくて付き合ってられなかったのも事実だが……。


「そうだ、俺はコスモスの想いを蔑ろにしていた。すまん!」


 コスモスに向かって頭を下げる。

 こんなのでご機嫌を取り戻してくれるとは思っていない。

 

「謝らなくても別に良いです。私はドレイク様に愛されていないのは変わりませんから」


「違う!」


「何が違うのですか? 愛されなかった私はただ惨めなだけなのに……」


 愛してやればご機嫌がよくなるのか?

 でも、そんなことで気持ちが繋がっていても俺は嬉しくない。

 よく考えろ……コスモスが必要としているのは明確なコスモスへの愛情だ。

 問題を先回しするような答え方では理解は得られない。


「ルカ・ローズ、今から重大な事を告げる」


『ドレイク様?』


『重大な事でしゅか?』


「突然だが俺の正妻はコスモスだ。それと側室は考えていない。お前たちが身籠っても俺の正当な後継者は俺とコスモスの間の子とする。もちろん、責任は取るがその子どもは領民と対等な立場とする」


『なんですっってぇぇぇ!』


『こしゅもしゅしゃん、どんな卑怯な手を使ったんでしゅか!』


「ドレイク……様?」


 外野がかなり五月蝿くなりそうなので念話を切断する。


「コスモス、後からになってしまったが俺と結婚してくれないか?」


「私……でよろしいのですか?」


「コスモスじゃなきゃ嫌なんだ。以前からルカたちと喧嘩しているところは俺も見ていたし、妻として誰を迎えるかは考えていたしな」


「でも、私はドレイク様に愛されていない! 寝ている時は本音が投影されるものなんです!」


「俺が意識を失っている時になぜコスモスに手を出さなかったのか、俺なりに考えてみたけれど、もしかしたら一番大切にしたいからなのかもしれない。単なる性欲だけで動いている俺のほうを信じるつもりか?」


「そ、それは……でも、私は」


 神子の力を放つにはどうしたら良いのか、俺には全く分からない。

 でも、抱き方なら分かる。

 結局、それをしてやれば満足するのか?


「あーもう、じれったいですねぇ。ドレイク、女の子にそこまで求められたら、ヤることは一つですぅ」


「師匠!?」


「バハムートさん、私は別に求めてなど……」


「コスモス、ドレイクを少しお借りするですぅ。その間に身体を洗っておくのですよぉ」


「ちょっ! し、師匠!」


 師匠に腕を引っ張られ別の部屋に行く。

 コスモスの前では言えないことでもあるのか?

 それとも、ここでヤるつもりか!?

 嫌だ、俺はもう心に決めた人がいるんだ!


「良いですかぁ、神族は念波だけで女性を妊娠させることができますぅ」


「それは知っているけど……その害悪な繁殖方法は何とかできないのか?」


「まぁまぁ、今はその話では無いですよぉ。つまり、男性としてのお股にぶら下がっているモノは使う必要がないってことですぅ。というか、使えないですねぇ」


 な……ん……だとっ!?

 俺のゾウさんは一生ゾウさんのままだというのか!?

 

「でも、コスモスはドレイクを求めていますぅ。だったら、やはり拙たちにしたようなことではなくて、オスとしてのヤり方でやってあげたらと思ったのですぅ」


「でも、使えないんだろ?」


「ふっふっふ、ドレイクは土神ですぅ。自身の身体をある程度硬くすることくらいはできるのでは無いですかぁ? あと、問題は大きさですねぇ……10歳児程度のウインナーではコスモスも気持ちよくなれないのですぅ」


 誰がウインナーだ、俺の可愛いゾウさんをバカにするな!

 しかし、俺の身体の一部を硬くする魔法か。

 あるにはあるが、確かにサイズが問題だ。

 俺のゾウさんをマンモスにするために出来ることは無いのか?

 えっ、結局やるつもり満々じゃんだって?

 コスモスのことは後回しだ!

 俺だって心は人間のときのままなんだ。

 やっぱり、子作りといったらセッ……だろ!

 お触りなんかで済んでしまうのは俺が嫌だ!


「おっ、そうだぁ。ドレイク、この技を試してみるのですぅ。えいっ!」


 ボンッ!


 師匠が身体に明な力を込めると胸のサイズが更に大きくなった。

 すっげぇぇぇ、魔法じゃないんだよな?


「代わりに手を見てみるですぅ」


 師匠の片手がお婆さんのようなシワシワの手になっている。

 

「これって?」


「全身に行き渡っている魔力を胸に集めただけですぅ。ドレイクの場合は土属性の神力になりますかねぇ? 簡単なのでやってみてぇ」


 師匠は魔法が使えない。

 しかし、魔力を操ることはできるのか。

 俺の場合は土神力を下半身に集中したら良いのか?

 今、試すのは恥ずかしいし、右手の人差し指で試してみる。

 

 コチン


「えっ? 少し、大きくなって固くなった」


「おおっ、凄いですぅ。でも、指でいかせるつもりですかぁ? だめですぅ、次はそこに集中するのですよぉ」


 うわぁ、まじまじと俺の下半身を見るんじゃねぇ!

 絶対に淫女だろ、師匠!

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