魔石革命
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白いプリズム石に『火球』と書いてみる。うんうん。2文字なら普通に書けちゃうよね。実にあっけない。
「おいレオナルド・・・それちょっと貸してくれ!」
王子が、俺の手から白いプリズム石をふんだくり、食い入るように眺める。
「なんて書いてあるんだい?」
「ん~そうだな。この世界で言うファイアーボールかな。ちょっと魔力込めてみてくれ。」
「ああ。」
シュポ!
通常サイズの火球だ。
「「おおおおぉぉぉぉ!!!」」
「これは・・・・革命だ。本当に出来ちまうとは・・」
ふむふむふむ。みんな驚いているけど、まあ地面に設置できたなら、プリズム石に出来ない理由は無いし、これはある程度想定内だよね!
シュポ!
「あ、」
シュポ!
「やっぱり設置魔法だから連続して出せるみたいだ!まるで移動砲台だな!!ハハハハハハ!楽しくなってきたぞ!」
「どうしよう。どうしてくれるんだレオ。こんなこと他の人間にバレたら俺たちまで命を狙われちまうよ。持ち運び可能で連射できて、魔力を込めるだけのお手軽魔法だなんて!ああああ!」
テンションが上がって連射しているルークに比べて、ダックスはワナワナと震えながら絶望の表情を浮かべている。な・ぜ・だ?革命なら喜ばしいことじゃないのか??もっとみんな喜んでくれると思ったんだけどな。まるで悪いことをしちゃったみたいな、、、何この空気。
シュポ!
「ワハハハハハハ!何だこれ」
シュポ!
「ハッハッハッハッハッハ」
シュポ!
どうしよう。いつも冷静に状況判断できるルークが壊れてしまった。キャラが崩壊してるよ、キャラが!どっちかっていうと君は止める側の人間じゃん。初めて銃を買い与えられた子供みたいになっちゃってるよ!
「おいちょっと待て!今のは魔力を込めてない白いプリズム石でやっただろ?レオナルドが魔力を込めた黒いプリズム石で設置魔法を書いたらどうなるんだ?もしかして威力が跳ね上がるんじゃないか!?」
シェイクスが閃いてしまった。普段悪役なのに頭は回るらしい!そのポジションはルークのだから!まあ、俺自身もそれには興味あるからやるけども。
「やめろーやめてくれ!これ以上俺に秘密を押し付けるのは!」
ダックスが涙を流しているが、おかまいなく漢字をカキカキしてからプリズム石に軽く魔力を流し込んで真っ黒にしてみた。するとシェイクスに手渡す前に魔法が暴発した。
ジュポ!
「ギャーーーー!」
明らかに、先ほどからルークが飛ばしているファイアーボールより威力が高かった。いつも俺が出すやつに近い。だがいくらパワーアップしても、、、、留め置くことが出来ないなら意味が無い。これでは他人が使えないではないか!
ズドーン!
「GYAAAA~」
「ん?」
今着弾した方向から魔物の叫び声が聞こえたような。もしかして当たっちゃったかな?ハハ・・・
「どうかしたか?」
「あっちになんかいる。」
少し距離はあるが茂みの奥がゴソゴソとしている。しかもだんだんこちらに近づいてくる。
「なんていう魔物だ?」
緑色の生物が顔を出した。醜い顔からよだれが垂れている。少なくとも俺が住んでいた森の周辺では見たことが無い。全部で10匹程度だろうか。
「ゴブリンだ!ちょっと待て!ハイゴブリンもいるじゃないか!」
「なんだって!?ハイゴブリンなんて今の俺達じゃあ歯が立たないよ!逃げよう!!」
「オイ!?後ろもゴブリン達に囲まれているぞ!」
「どうする?森の中をやみくもに逃げるのは危険だぞ。」
組織立っているのか?魔物のくせに挟み撃ちしてくるなんてなかなか知恵のある奴らだ。外見も人間に近いし、みんながここまで焦るということは、強いモンスターに違いない!これはピンチだ!
「ゴブリンってランクで言うとどのぐらいなんだ?」
「ハイゴブリンはDランクだ。」
確か最弱がAランクで、次に Bランク、Cランクと強くなっていき最強がZランクだから・・・・ということは、Aランクだったレッドウルフよりも3ランク上ということか。
瞬きをして魔眼を開眼させる。すると一瞬で視界が切り替わる。
左から35年、40年、38年・・・一番寿命が多い奴で・・・50年ぐらいか。まあこのぐらいだったら一瞬で刈り取れそうだ。
「黒炎!」
防御不能な黒い炎がゴブリン達の体を覆う。
ボフゥ
「GYAAAAAA!」
あれ?なんか鳴き方がモブっぽいけど・・・・本当に強い魔物だったのか??今の感覚からするとゲームの序盤で出てくる雑魚と同じだけどな。よく考えたら、みんながビビってるわりにすぐ寿命も0になっちゃったし、得られた寿命もそんなに多くない。どういうことだ?Dランクって強いんじゃないのか??これならまだAランクのレッドウルフの方がマシだったと思うけどな。
「え?前方のゴブリン達に何が起こったんだ?急に黒い炎に覆われて苦しみだしたと思ったらピクリとも動かなくなったぞ!ていうかあの黒い炎は、こないだ闘技場で見たような・・・・」
なぜか青ざめた顔のダックスが、ブルブル震えたまま言う。
「ああ、あれ俺のだから心配しなくていいよ。寿命だけを燃やしてやったんだ!これで買い取り価格は満額に近いんじゃないかな。」
「えええぇぇ・・・し、し、死神みたいな魔法だな!?」
え?死神??俺が??いやいやいや。
「て、てかやっぱり、髪の毛と目の色が変わってるじゃないか!?この前は気絶しちゃったしバタバタしてたから見間違いかと思ったけど・・・」
「ああ、なんか俺そういう体質なんだよね。」
「「えええぇぇぇぇ!」」
あとは後ろの奴らだけど・・・俺の出番は無いようだ。
「ハハハハハハハ!」
シュポ、シュポ、シュポ!
「GYAAAA!」
「ハーーハッハッハッハ速攻でゴブリンどもがくたばっちまったぜ!!・・・・・・くたばっちまったぜ?・・ん?・・あれ?俺は一体何を??これ俺がやったのか?・・・」
敵がいなくなり高揚感を失ったルークが目をパチクリさせている。まるで幻覚にでもかかっていたかのようだ。その後、冷静になったのか顔を赤くさせて必死に言い訳をしていた。ははは。
まあ、なにはともあれ、これにて一件落着!
じゃあ危険も無くなったしゴブリンの回収するか。ちょうど魔石も手に入るしラッキー、ラッキー!だいたい魔石ってのは心臓の近くにあったりするけど、どうやらゴブリンもそうらしい。5センチ程度の赤い石だ。これで設置魔法の実験は最後かな?
「レオ、やってみてくれ!」
「ああ。」
丁寧に『火球』とカキカキする。問題は、魔石に魔法を留め置くことができるかどうかだ。できなければ先ほどのように暴発してしまうわけだが・・・
・・・
・・・しばらく待っても変化は無かった。てことは設置魔法として使えるってことだ!
「ほい。ルーク魔力を流し込んでみてくれ!」
「ああ///」
ズドーン!
「「・・・」」
白いプリズム石と比べて威力が段違いだった。察するに魔石は魔力そのものでは無くて、増幅させる補助器官というわけか。だから暴発しない!今まで勘違いしてたけどこれは大発見だ!
「お、お、おい、今の威力がおかしくなかったか?俺はほとんど魔力を込めてないぞ!どういうことだ?もう一回いくぞ?」
ズドーン!
「・・・。」
あれれれ?先ほどはあれだけ馬鹿笑いしてたルークもなぜか無言になってしまったぞ。これは革命じゃないのか??みんなの基準がよく分からないぞ・・・
「おい!あそこにゴブリンキングがいるぞ!」
スドーン!
「GYAOOOOOOOO!」
「・・・・だあああああああああああ!ゴブリンキングが一発で伸びてるぅぅぅぅぅ~~~~~~!!」
「やっぱり、それはとんでもない発明だったんだ・・・どうすんの?そんなの!各国のパワーバランスも崩れちゃうし、それをめぐって戦争が起きちまうよ。」
「・・・・。」
あ、やっぱり革命のようです。
♢
その後、ホーンラビットを適当に狩ってから、ギルドの受付へとやってきた。
「こんにちは!依頼達成しました。」
こないだレッドウルフを持ってきた時と同じお姉さんだ。
「はい、レオナルド君はえーとホーンラビット5体ですね。」
「はい。」
「報酬は1匹大銀貨3枚です。」
つまり3000円、合計1万5000円。
「あ、ついでに買い取って貰いたい魔物がいるんですけど。」
「え?」
その瞬間お姉さんの顔が引きつった。前回の記憶でも蘇ったのだろうか?あんなの大した魔物でもないのに過剰反応過ぎるような・・・
「今日はゴブリンだけですよ。」
「ふう~良かった~・・・・」
「いや~今日は学校の友達と狩りをしたんですけど楽しかったです。」
「へぇ~じゃあ出してもらっていいですか?」
「はい。」
「異空間収納!」
ほい、ほい、ほい、・・・・・・で、コイツがハイゴブリンで最後のコイツがゴブリンキングだね。
「ええええぇぇぇぇ!ゴ、ゴ、ゴブリンキング!」
「ん?」
「ぎ、ギルド長呼んでくるので少々お待ちください!」
・・・またかよ。
ちなみにホーンラビットとゴブリンの魔石は俺が貰い受けたのは言うまでもない。
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今日は用事があったので、なんとか滑り込みセーフです。文章まとめるのに苦労しました。
そういえば、昨日は更新時間ミスって中途半端な時間に投稿しちゃいました。




