~新たな旅立ち編~
全滅に続きどんな始まりが待っているのか。
ユウは無事なのか…
ユウは思い出していた…
ある夏の出来事を。
「待ってよー。ユウくん。」
「ごめん。待つよ。」
「もー!そうやってすぐ泣くんだから」
「泣いてないもん。」
「そーなの?でも信じてあげなーい。」
「えー。信じてよ……ちゃん!」
「じゃあ何か一つ約束して」
悩んでいた俺は思い立ったように駆け出した。彼女の手を引いて。
「着くまで、目をつむってて!」
「う、うん。」
一キロくらい走ったところで、
「目を開けていいよ!」
「ん……!」
彼女の目は輝いていた。ルビーと言う名の宝石のように。
その時の俺は、
「綺麗だ。」
と、呟いていた。
「ほんとね」
彼女には届かなかったのかな。
すると目の前が暗くなり、
〈あなたには選択肢が与えられます。
1.元の世界に生まれ変わる。
2.転生したこの世界で生き、この世界の謎を解き明かす。そして…
3.人生を諦める。〉
2はなんだったのだろう?
だが答えは決まっている。
「当然2だ!」
〈了承。
異世界に再接続しています…
完了。
意識を戻しています…
完了。〉
目が覚めた。
だがあいつらを助けに行かなければと俺は起き上がった。ただ俺はベッドに寝ていた。そしてベッドの傍らには見知らぬ女性がいた。
「この人、あの時の…。」
不意に大きな声を出してしまった。すると傍らにいた女性は起き上がった。
俺はとっさの判断でまた寝ていた。
「大丈夫よね?起きればわかりますが…。」
すると顔を手で覆い泣き出した。
「私のせいでみんな…。」
ユウはその言葉に耳を疑った。
(私のせい?どうしてこの人が…?それ以前にどことなく見たことのあるような…)
「私を助けてくれた人がこんな目に…。メルも私の代わりにいったばかりに…。」
(まさか!)
起き上がった。
「あっ、やっと起きましたね。やっぱり大丈夫でしたね。」
「まさか…はかったな、この女」
「はかったなんて、そんなことができるように見えますか?」
(確かにおっとりしているような…お姉さんみたいな人。だが見た目だけじゃわからない。計り知れない、この女。だが…)
「人は見た目じゃない!」
「あら…言うじゃない。助けてくれた人にその態度…。」
「……。」
(この女、正論を振りかざしてきやがる…)
すると女は急に真剣な顔になり、
「ところでね、今貴方にはコマンド操作が可能になっているはずよ。」
確かにコマンド操作ができる。
そして俺はこの時、ようやく気づいた。
「お前、まさか…」
「そんな事より、そろそろかしら。」
「何…が……!」
いつのまにか包囲されていた。
「何だ!」
「何って…迎えよ。」
「何の?」
「それは着いてからのお楽しみよ。」
赤い布が敷かれた。
すると、黒ずくめの男が、
「準備が完了しました、マイ プリンセス。」
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