~旅立ち前編~
遅くなってしまいすいません。
これからは、1週間から1ヶ月にします。
用事が落ち着き次第、早く投稿します。
皆さんはご存知だろうか。一番悲しいこと…それは……
「孤独」
です。
魔王 フローラ・システル
旅に行く支度をアリスはしていた。鼻歌交じりの綺麗な旋律が響いて心地が良い。アリスは気分が良かった。
(今まで私のことを忌み子と言ってみんなから避けられてきたけれど、助けてくれたひとは母以外では初めて。私の素性も知らないうちから信じてくれて…。まるで、私の王子様。)
支度が終わった。
しかし、近くの村から多くの村人が重い病気や怪我を治してもらおうとやってくる。なので、なかなか出発できない。
ひと段落した夜、アリスは寝ていた。ユウはずっと暇だったわけではなく、こちらも疲れて寝ていた。
建物の中に誰かが入った。
「天にまします我らの神よ。
その力の矛先は人の為。
我らに神の救済を。
《透明化》(ステルス)」
侵入者は姿を消し、ユウが寝ている部屋のドアを開けた。ユウは、それに気づき起きたが何もなかったためにドアを閉めにいった後、また寝始めた。
侵入者は、ユウの寝ているベッドに添い寝した。小さな声で、
「勇者様、ありがとうございました。お陰で、私のお母さんは助かりました。この命、貴方のために…」
と言うと、ユウの唇に柔らかな唇が触れた。するとユウは目を覚まし、すぐに起き上がると侵入者とおでこをぶつけた。侵入者は姿を見せていた。綺麗な銀髪で、しっかりとしていそうなイメージ。緑の瞳に薄いピンクの綺麗な唇。
「誰だ。なんでここにいる…。まさか…!」
「いえ、私は…。貴方に命を助けていただいたものです。」
「いや、そんなことないはずだ。だって、もっと胸があったはず…」
「…!わ、私が貧乳だと申しているのですか。失礼ですがお姉様と比べないでいただきたい。」
「お姉様?」
「これは失礼しました。改めまして私は、メル・バレステン・ドールと言います。私のお姉様が助けていただいたようで、ありがとうございました。私がついておればそんなことはなかったのに…。」
「あの…。お嬢様的な雰囲気が半端なく出ているのですが…。」
「それは、私は南の国の姫ですから。」
「……?なんて言ったの?」
「だから姫ですってば。」
「念のために聞いておきますけど、ここから南の国までは?」
「そうですね…。だいたい、百キロくらいですわ。」
「ちょっと待て。」
「はい。なんでしょうか?」
「えっと、メル・バレステン・ドールさんだっけか?で、俺が助けたのはメル・バレステン・ドールさんの…お姉様?」
「はい、そうですよ。ちなみに私のことはメルとお呼び下さい。」
「いや、いきなり呼べないよ。まだ貴方の事をちゃんと知らないのに。」
「それは旅をしていく中でお互いを知っていけばいいだけの話ですわ。それにしても、ユウは意外と初ですのね。とても可愛いですわ。」
メルは微笑んでいた。
「か、可愛くなんかないですよ。可愛くなんか…。あと俺は、先約ありますけど。」
「何の先約かしら?」
「それは……」
突然扉が開いた。
「それは私と旅に行くことよね。ところで、面会禁止って言ったのになんでいるの?」
すると、メルは何かを思い出したかのように慌てていた。そして、
「そうですわ。この建物が燃えているんです。まだ火がまわっていませんでしたし、暗かったから寝てるかもと思って。」
「それなら、俺たち気づくはずだぜ。煙も来てないし。」
「じきに火がまわると思いますわ。」
「それが本当なら早く出た方が良さそうだ……!」
火の勢いが強まっていて扉の前まで来ていた。
(アリスは幸い荷物全て持ってきているようだし、大丈夫だな。あとはここからどうやって逃げるかだな。)
〈追加オプション《災難》を獲得〉
読んでくださりありがとうございます。