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孤独魔法使いと転生者  作者: 優一 雫
4/13

~カウンセリング編~

彼女を襲う、それは一体…

俺の心を除く能力を彼女は持っている?

俺は目を覚ますと、隣には耳の少し長い少女が…髪の色は金髪で、目の色は青のようななんとも言えない色だった。杖が近くにある。

(ん?何か言ってるぞ?)

「……私に治せない……?」

こいつが治してくれたのか。礼言わなくちゃな。そして俺は、

「そんな事ないぜ。」

彼女は驚いた様子でこちらを見ていた。


そして今。二人の少女が俺の近くにいる。

(そういえば俺、人と話せなかったんだ。)

すると、

「とりあえずこの人が落ち着くまで面会禁止です。」

(ナイス!)

すると一人の少女は切なそうに出て行った。するともう一人の少女は俺の方を向いて、

「もう大丈夫よ。さあ、貴方からも話を聞かせて。」

「……」

「なんで黙ってるの?」

「すまん。俺、人が怖いんだ。」

「そう…。よかったら話を聞かせてくれない?私、カウンセリングも出来るのよ。」

自慢げな顔で俺を見る。

「……。ああ…。」

「じゃあ座って。」

「ああ…。」

「…?貴方、ちゃんと喋れる?」

「ああ…。」

「ちゃんと私の話聴いてる?」

「ああ…。」

すると少女は、

「うつむいてないで、こっちを見なさい。人の顔を見ないなんて失礼でしょ。しっかりと話聞いてよ…」

顔を見てみると少女はは涙を流していた。すぐに泣きやませようと思った。しかし、何故だろう…なんだかとても温かく優しい。何年ぶりだろうか。


そう思いながら少女を見ていると、

「なん…で、話…聞いてくれないの。グスン…」

いや、俺だって話したい。むしろこの子を笑わせてあげたいとまで思っている。

しかし、昔から人とは接してくるのをやめていた。もう、辛い思いはしたくなかったから…

「俺だって…はな…したい。でも、怖いんだ…。」

少女は驚いた様子でこちらを見ていた。しかし次の瞬間、抱きついて頭を撫でてくれた。そして耳元で、

「大丈夫。大丈夫。私はいなくなったりしないし、裏切ったりもしないよ。だから話して?ね?」

少女。いや、彼女はよく見ると同い年くらいだ。とても可愛かった。あいつのように…。いつかまた消えるんじゃないかと思ってしまうくらいに…。

(今にも消えてしまいそうだ…。この子だって同じ経験、いやそれ以上だ。目を見れば分かる。瞳の奥に少しの闇が…。そんな経験をしているはずなのにどうして笑顔でいられる?)

ただ彼女に抱きしめてもらっていると落ち着くな…

「俺は…、小さい頃に好きだった女の子…失くした。俺が…守ってやるって言ったのに…」

「辛いことを話してくれてありがと。」

彼女は何故か涙を流していた。

「なんで泣いてるの…?」

「ううん。辛かったんだろうなって思ったら私、涙が止まらなくて…」

(彼女はどっちなんだろう…。自分の経験と似ていて泣いているのか、本当に思って泣いてくれてるのか…)

「いえ。私はどっちの意味でもそうなんです。」

俺は驚いた。彼女に心を覗かれている…確信した。

「私も大切なお母さん…たった一人の…死んじゃったの…。いえ、殺されたの。」

「なんでそんな事話してくれるんだ?見ず知らずの俺なんかに…」

すると彼女はしばらく黙り込んだ。

そして笑顔で、

「お母さんがですね、自分でいい人を見つけなさいって…。その人には全て打ち明けなさいって。そう言ってたので。」

(それって…告白⁉︎)

「それはもっとお互いのことを知ってから…。早いと思うんだ。」

「……?」

「……?」

部屋の中の空気が変だ。

(俺の早とちり?)

「ごめん。いい人ってどういう事かな?」

「お母さんは、『その人の事を思うと、鼓動が高まる人の事』と言っていました。」

また、自慢げな顔だ。

「あのそれって…お母さんが言いたかったことって……!」

「……!」

突然下が騒がしくなった。そして彼女が呼ばれた。二人で顔を見つめ合ってうなづき、警戒しつつ下へ降りて行った。


すると、この建物にいた人が全員銃口を彼女に向けていた。

すると、リーダー格だと思われる奴が、

「よう。久し振りだな。忌み子さんよぉ。」

彼女は震えながら、涙を流していた。

読んでくださりありがとうございます。

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