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空中戦
可愛い幼なじみとの登校
それは決して空を舞う事ではないと、俺は思っていた。
現実は違った。
俺は幼なじみ、帝に投げられ、乗られ、空を舞い、学校に向かっている。
あと3秒で地面に激突する。
受け身をとらないといけない。
この場はそれのみに意識を集中する。
「昨日LINEでフミカがさー」
お喋りに付き合ってはいられない。
俺は無視して防御体制を・・・
「聞いてる?」
【恐怖】
そのときの彼女は、恐怖そのものに思えた。
学校上空600mから落下
帝は俺の胸ぐらを掴む。
推進力を失い自由落下を始める。
「待てよ!そんな事言ってる場合じゃ・・・・」
ドンッ!!
轟音
あとから理解したのだが、それは空気を蹴った音らしい。
途端に勢いが収まり彼女は華麗に着地。
俺の胸ぐらを掴んだまま。
「ちょっと色!!なんで私を無視し・・・・」
「死んでる・・・・」
俺は気を失ったらしい。
やれやれ
朝からとんでもない目にあった。