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封印されし妹のパンツ  作者: 結野 つつ
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第二話 妹がいた世界

 誰かに頬を叩かれるような感覚があり、目を開けるとそこには妹がいた......。

なんでこんなところに。と言いたかったが、それよりも先に言う事があった。


「奈々、久しぶりだな……。どうして部屋から出てこなかったんだ? お兄ちゃんすごく心配したんだぞ」


俺は少し声をあげていってしまった。


「ご、ごめんなさい。お兄ちゃん......」


奈々はうつむいて小さい声で答えた。


「でも、奈々に何もなさそうで安心したよ。で、ここはどこなんだ?」


ここの空気はとても澄んでいた。

 辺りを見回すと、周辺は野原のように草が広がっていて少ししたところに街が見えた。草は日本でも見るような雑草のようなものが生い茂っていた。だが街の方は見たことのない建物で色鮮やかな家。例えるならば洋風なレンガのようだが色が鮮やかな感じだ。遠くには山がうっすらと見えるがみた事のない色の山なので予想するにあの山も鮮やかだろう。こんな世界は見た事がない。一瞬海外かとも思ったがテレビでも見た事がない。まるで、俺が知らない世界に来たような……。


と考えていると妹から話しかけられた。


「お兄ちゃん、久しぶり……。唐突なんだけど私と旅をしてくれない?」


「ほ、ほんとに唐突だな」


 奈々が珍しく俺に頼み事をしてきた。少し俯いて小さな声だった......。


久しぶりの妹を前にして抱きしめたかったがどうにかこの気持ちは抑えた。


「当然奈々の頼みとあれば兄として断ることはない」


「ありがとっ!」


妹は瞬時に俺に答えた。こんなに嬉しそうな顔を見たのはいつぶりだろうか。やっぱりこんな笑顔を見せられると妹って可愛いな。


「だが、俺はこの状況を全く理解できてないんだが......。とりあえずここがどこなのか教えてくれないか?」


とりあえず全く理解できないので妹に質問した。


「そうだった。ここは日本とは違う世界。要は異世界。『ヴィアラロゼリアイザン』って世界なの。ここは都市アルタイヴィラ。平和な街よ」


うーん、妹が答えてくれたが名前が覚えられん。


「えーと、ヴィアラ......何ちゃらの世界には奈々の話からすると平和じゃない街もあるんだな?」


ダメだ......名前覚えるの苦手だ。


「ヴィアラロゼリアイザンね。まぁ、そのうち覚えるよ。あと、平和じゃない街はたくさんあるし危険なとこもたくさんある」


妹はしっかり答えてくれた。


「なんか、現実感ないんだけどアニメやラノベみたいな話だが現実になんだよな」


はぁ......わけがわからなすぎて笑いたくなる。俺はなぜここに来たんだよ。なんで妹はこの世界に慣れてんだ......。


「お兄ちゃん多分なんでここに来たんだろうって思ってるだろうけど私もなんでお兄ちゃんまでここに来たのかはわかんない......」


俺の考えてた事がわかるなんてさすが俺の妹だ!わかんないのかい。


「なら、一つ聞いていいか?奈々はなんでこの世界に慣れてるんだ? 色々教えてもらったが結構この世界にいたんだろ?」


俺は妹の話を聞いていて不思議に思っていた。なぜ妹は部屋に閉じこもっていたはずなのにこの世界にも慣れていたのかが。


「そ、その事ね......。別に隠すつもりはなかったんだけど......」


妹は少し声のトーンを下げて言っていた。

隠したかったのだろうか。


「言いたくなかったら言わなくていいぞ。話す時が来たら話してくれ」


人は誰しも話したくない事ぐらいあるさ。俺だって妹に言いたくない事あるし......。


「うん、ありがと。そうするね」


「とりあえず、俺はお前と旅をするわけだがどこを目指すんだ?」


「私の中に候補はいくつかあるんだけど、とりあえずここから近い『アーカスタジア』ってとこに行こうと思ってる」


俺は、大事なことを聞くのを忘れていた。


「奈々が見つけようとしてるものってなんなんだ?」


「あのね、この世界では私の小さい頃の何かがものすごい力を秘めていてそれを見つけないとこの世界が大変なことになるの......。だから、それを一緒に探して欲しい......」


「大変なことって世界が滅亡したりみたいな終末期か」


俺には能力なんてすごいものなんてないしそんなものはなければいいんだが......。


「特にそれが魔軍なんかの手に渡れば本当にこの世界の崩壊が起こちゃうの......」


まじか、崩壊かよ。どうするんだよ。俺らでどうにかできることなのか。しかも......


「おいおい、魔王軍なんてものもいるのか」


はぁ、今気づいたが要はこの世界ってよくある異世界バトルものか......。笑えるわ。


「魔王もいるけどこの世界では魔王軍じゃなくて魔軍って呼んでるわ」


「そのお前が言う小さい頃のものってわからないのか?」


「うん......ごめんね。でも私の何かだから見つけたらすぐにわかる」


まぁ、なぜ奈々の小さい頃のものかとか色々わからないことがあるが旅をしてれば分かるだろう。


「お兄ちゃんに任せろ! 奈々と一緒に見つけてこの世界を救ってやるぞ。でも、俺には能力なんてないけどいいのか? 俺らだけでいけるの? 」


任せろとは言ったがやはりこの問題がある。


「私達だけじゃ辛いだろうから旅の中で仲間を見つけようと思ってる」


「なら、目的の場所に行く途中でどうにか探さないとな!」


うん! と妹は頷いて答えた。やっぱり妹っていいな。


 そういえば俺の部屋にに光ってた奈々のパンツがないな……。あれはなんだったんだ? ここにはないし光ってただけなのだろうか......。でもさすがに妹に、光ってるくまさんパンツなかったか? なんて聞けないし悔しかったし名残惜しいが黙っておくことにした。


ーーここから俺たち兄妹の旅が始まったーー

2日も開けてしまいました……。やっぱり小説って難しいですね。もっと頑張らないと……。


ではまた次の話で。

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