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記憶探しの異世界物語  作者: てぃかる
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序章のようななにか

記憶を失い見知らぬ地へと転移させられた主人公。ある少女と共に自らの名前を取り戻すために旅をする?物語。

「何処だ、ココ…」

知らない場所にいた。

ベッドで眠っていたようで、今、俺の体は気持ちのいいベッドに沈んでいる。

いや、場所を知らないのはまだいい。最も大きな問題は…


ダメだ。記憶に思い当たらない。


頭を捻り、捻りにひねってみる。

が、やはりその答えは見当たらない。

一切思い出せない。

ココがどこなのか、この家を俺は知っているのか、この家は俺を知っているのか、―――

そして、



『――俺は誰なのか。』


一切の記憶がないまま、その日の朝は迎えられた。




知らない場所で寝ていたのだし、おそらく迎え入れた人間が一度様子を見に来るだろう。

それまでは…なにか出来ることはないかと、ベッドから出たとき、部屋のドアを誰かがノックされた。

「起きていますか。」

聞こえてきた声は女性の声。

すぐに来てくれて助かった。これで何か聞けるだろう。

「あ、はい。起きてますよ。」

そう返事すると、部屋のドアが軽く開けられ、

部屋に入ってきたのは、優しそうな、自分と同い年くらいであろう、白髪の少女だった。

「体、大丈夫ですか?昨日なんて本当に…」

昨日?何かあったのだろうか?残念ながら、やはり俺は覚えていない。

しかし本当に助かる。このまま流れで聞いてしまうのがいいだろうと

「それが、記憶がないんですよね~、ココがどこなのかもわかんないし、そもそも自分のことがわからないんですよね」

と、彼女に尋ねた。

やはり、人に相談するしかないだろう。

彼女を驚かせてしまうかと思っていたがさほど驚く様子もなく、こう切り出した。

「記憶喪失ですかね。だったら荷物とかの確認をしてみたらどうですか?もしかしたら身元の分かるものがあるかもしれないですし」

と、すらりと言った。

その反応に流石に違和感を覚え、

「あの、記憶喪失ってそんなによくある事なんですか?」

別に彼女の事を疑おうと思ったわけではなく、単純な疑問だ。

そんなに記憶喪失なんて頻繁に聞く単語ではないよな、と思ったのだ。

まぁ記憶を失ってはいるのだが。

「まぁ頭に強烈な物理攻撃や魔法が直撃するくらいで起こる事があるくらいなので、

よくあるといえばありますね」

今さらっと<魔法>という単語が聞こえてきたが、恐らく一般的なものなんだろう。

勝手に満足して、部屋にあった俺の荷物であろうバッグ1つを手に取った。

結果は惨敗。不自然なまでに、身元の分かるものは見つからなかった。

「なさそうですか?」

彼女がバツが悪そうに声を掛けてきた。

「いえいえ、心配しないでください。」

しかし、自分が何なのかも分からない状況ではそもそも呼ばれる名前がないということだ。

「名前がないと不便ですね。」

彼女も同じことを考えていたようで、名前の問題を提示してきた。

自分で決めるのもあれだし、決めてもらおうか。

「あの、良かったら仮の名前、つけてもらってもいいですか?」



その後は半分諦めて、彼女の、「記憶が戻るまでこの屋敷で休むといい」という提案に賛成し、俺はこの屋敷に滞在することになった。

そうそう、名前だが、エーデルになった。

そして彼女の名前はアリウム。屋敷の主らしい。

屋敷には何人かの使用人と同居人が数人いるらしい。

そして、明日にはしばらく過ごすことになる街を案内してくれるそうだ。

国の名前は、…聞きそびれたがまぁいいのだと思う。明日聞く機会もあるだろう。

それまではお楽しみだ。

来るであろう明日に希望をこめて、その日はもう寝ることにした。

なんだかんだ疲れていたのか、すぐに眠りについた。

深い、深い眠りだった。



最後まで読んでいただきありがとうございました。

初の執筆、初の投稿です。そこそこの評価が挙がれば次も書こうと思います

おかしなところなどありましたら指摘して頂ければ嬉しいです。

(喧嘩腰はイヤですよ?)

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