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結末

 ルカ達が幸せそうになっているのを見て、私もほのぼのとしてくる。

 とりあえず私は当初の目的を果たしたのだ。

 そして次に気になることといえば、


「まさか伶音れおまで呼ばれていると思わなかったよ。何時からこちらに来ていたの?」

「もともとレオが王族だから、平行世界の自分を呼んでいたんだ。呼ばれた俺達は特別な力が使えるから」

「あ、私は時間を止める力だったね。伶音れおはどうなの?」

「全ての“害”となる魔法の無効化かな」

「あれ、というと、攻撃してもその魔法は伶音れおを傷つけない?」

「そうだな、他にも惑わすような魔法は全部無効化だ」


 笑う伶音れおを見ながら私は何かが引っかかつた。

 その力は確かに凄いと思う。

 けれど私の中で何かが引っかかる。

 そこで私を見ながら伶音れおが、


「何かが引っかかった、みたいな顔だな」

「う、そんなに顔に出ているかな?」

「幼馴染の俺だから分かるんだ、という事にしておく」

「うぐ、それって私の考えていることが表情でバレバレだってことじゃないか」

「見たくない現実をつきつけるのは可愛そうだと思ったんだが、自分で言ってしまう辺り……いつもの俺のよく知っている瑠香(ルカ)だな」

「く……そ、それで私が一体何に引っかかっているのだと伶音れおは思う?」


 試しに聞いてみる私。

 そもそも伶音れおは私よりもずっと頭がいいので、何か分かるかな、と思ったのだ。

 それにレオが、意地悪そうな笑みを浮かべて、


「教えて欲しいのか?」

「う、うん」

「俺には魔法は効かない。つまり、ルカが透明人間になる魔法を使っても俺には全く効かなかったということだ」


 そう私は言われて、何を言われているのかはじめはよく分からなかった。

 次に私は、今まで透明な感じになって何度も伶音れおに会っているのかと思って、


「まさか、私達の部屋を見に来た時も私に気付いていたの?」

「もちろん、まじまじと瑠香(ルカ)の顔を見ただろう?」

「……それであんな独り言を?」

「さあ何のことだろうな。ただ、それもあって俺はレオ王子に出来る限り協力しようと思ったのは事実だ。……この世界の瑠香(ルカ)がそんな目に合うのも、俺は許せなかったから」

「……手伝ってくれてありがとうね。やっぱり伶音れおは優しいね」

瑠伊(ルカ)相手だからかもしれないぞ?」


 そう言って私の頭を撫ぜる。

 それが心地よくてぽやんとなっていた私は、そこで気付いた。


「まって、確か透明人間の時に、私、伶音れおに触られたような……」

「ああ、見えないからばれないと思っているようだから、つい悪戯を」

「……」

「そうやって可愛い顔をしていると、もっと凄いことをしてしまうかもしれないぞ? 俺はもう、我慢できないと伝えたはずだ」

「……キスの意味を考えて欲しい、だったはず」

「それはそういう意味だ。それで、どうする?」

「それは……今答えなくちゃ駄目?」

「俺は既に追い詰められているから今のほうがいいな」


 微笑む伶音れおに私は、何もこんな時にと思いながらも、


「……何度も伶音れおがここで助けてくれていたのも知っているし、好きなのは本当だし……でもそういった事までする勇気はないけれど……好きです」

「……仕方がない、今はそこまででいい」


 そう伶音れおが答えてくれて私は安堵して……そこで爆音が聞こえたのだった。






 その音の聞こえた場所に行くと、先読みの魔女とマーガレットが戦っていた。

 ゲーム内では真っ黒な画面で声や爆音が響き仕様だったのだが、


「これは、とてもではないがお見せできない光景……」


 私達がそれを見ていると、ベリオールが少し離れた場所で真っ青になって棒立ちになっている。

 そんな反応も当然だと思っている私達の前で、マーガレットが、


「これで終わりよぉおおおお」


 魔法を炸裂させた。

 先読みの魔女が倒された。

 気絶しているらしくピクピクいっている。


 それを見てマーガレットが、


「全くしぶといわね……あら、そちらは終わったの?」

「はい、なんとかルカの契約書も解除しました」

「そう、良かったわ。それでレオ王子お願いがあるのだけれど」


 そうマーガレットが切り出したのは、こんな話だった。

 つまり、この先読みの魔女とスノーホワイト侯爵に罰を与えるのを見逃して欲しい、と。


「一応私の親だからね。その代わり……レオ王子、貴方の手伝いにこの私が回ってあげるわ」

「それは、私に使われてくれる、ということかな?」

「……限度はあるわよ」

「それは、ルカ次第だな。ルカはどうする?」


 そこで話を振られたルカは、少し考えてから、


「マーガレットには、私、嫌な思いをさせてしまったから……それでいいよ」

「……私のルカがそう言っているから、それで許してやる」


 そう、ルカを抱きしめながらレオ王子はマーガレットに告げたのだった。



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