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ゲームの醍醐味、ステータス表示!

 とりあえずは自己紹介をして、私が協力するのは決まった。

 そ唸ってくると次はといえば、


「私の場合何が出来るんだろう。手伝いをするのはいいけれど、私の特技ってなんだろう?」

「えっと、多分、私の同じ存在なので同じような力があると思います。後は、そのゲームに似た力も使えるはず」

「……選択肢とか、その人の能力ステータスかな」

「すてーたす?」

「その人の能力が数字で表されるんだよ」

「そんな便利なものが……けれど、使えるのかな? 使えると良いね」

 

 そんなルカを見ながら私は、ステータスなんてそんな簡単に出てきてたまるかと天邪鬼に思った。

 思っただけだ。だが、


ぴろりんっ


 軽快な音とともに、薄い茶色の、花のような縁飾りのついたウィンドウが宙に現れる。




名前:ルカ・スノーホワイト


レベル:25


体力  120

魔力  68

攻撃力 56

防御力 78


好感度 (マーガレットへのもの) -22



 確かにステータスは出てきたが、マーガレットへの好感度がマイナスだ。

 ゲーム内ではある程度関わりがあった後で、協力することもあって、その時にステータス画面や紹介が初めて出てくるのだけれど、その時はこんな感じではなかった。

 というか、マイナスなんて表示を初めてみた。


 本当にルカは王子様が大好きらしい。嫉妬するくらいに。と、


「こ、これ何?」

「見えるんだ! これがステータス画面だよ。私のやっていたゲームはマーガレットが主人公だったから、ここがマーガレットへの好意になるんだね」

「……恥ずかしい。うう、何でこんなのまで……消して欲しいよ」

「う、うん。えっと、消えろ……消えた!」


 私が消えろと念じると、ステータス画面が消える。

 とりあえず私は彼らの能力を見て状況を把握できるらしい。

 つまり、これを利用して、


「マーガレットが王子様以外とくっつくように工作すればいいんだね」

「……確かにこの能力があればやりやすいかも。でもすごい魔法だね、あとで調べさせてね」

「……痛いのは嫌だよ?」

「そんな事はしないよ。でも、こんな風な方法は考えつかなかったな。なるほど“ステータス”か」


 何やら頷くルカに私は不安に思うけれどそこでルカは私に向き直り、


「それで、瑠香ルカには、私と時々入れ替わって欲しいんだ」

「入れ替わって工作するってこと?」

「それもあるけれど、もしも二人いるってバレた時の言い訳として、私がレオ王子とマーガレットの二人をくっつけるための工作するのを、気づかれると困るから……という言い訳ができるから」

「雇い主のスノーホワイトに……なるほど。でもこの世界のこと私はよく知らないんだけれど、工作する人間だって話しても大丈夫そうかな?」

「それは大丈夫。この世界のことは、こっそり聞いてくれたり後は、困ったときは私に接続してくれればいいから」

「接続?」


 そう言って、ルカは私の耳たぶに軽く触れる。

 少しだけちくっとしたけれどそこで、


「あーあー聞こえる?」

「あれ? ルカが話していないのに直接声が聞こえる」

「多分黙っていても私に伝えたいと思えば伝えられるよ。視覚も同じものにできるし。でも、瑠香ルカの気持ちで繋いだり切ったりできるから大丈夫だよ」

「授業中、問題を当てられたらどうしようかと思った。それに魔法の使い方もよく知らないし」

「それらに関しては後で少し教えるね。もしそうなった時は何時でも私に聞いてもらえればいいから。といっても、たまに入れ替わってもらうのがメインだから困ることはないと思うよ。それで後は自由にして……学園内は自由にしてもらっていいから」


 そう私は言われて、ちょっと安心はするけれど、そこで私は気付いた。


「自由にすると言っても、私がその辺歩いていたら、あそこで見かけたよとか授業をサボってと言われてしまう危険が……」

「それならあとで、光を操って透過する魔法を教えるよ。特別な魔法で私しか使えないけれど、別の世界の私なら使えるはずだから」

「わー、それならこの学校内を幾らでも見て回れるね」

「うん。ただ気配にさとい人もいるから気をつけてね。後は瞳の色が私と違うから……あとで、瞳の反射光が今と変化する魔法を教えるね」


 そんなこんなで、私は幾つかの魔法をルカに教えてもらい、今日は初日ということで場所を理解するのも兼ねて自由に構内を徘徊していてね、という話になったのだった。



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