表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/20

食事

「終点ですよ、お客さん」

 駅員に肩を揺すられ、僕は起きた。

「あ、はい」

 気のない返事をし、前かがみで立ち上がる。

 改札窓口にいる駅員に切符を失くした旨を伝え、小銭を渡す。駅から出ると、雨が少し降っていた。タクシーの光が眩しくて不快だ。駆け足で僕の前を通り過ぎる学生の残り香はもっと不快だ。

 少し雨に濡れたまま、僕は駅前のチェーン店のカレー屋に入っていった。そしてあの夢から生きて帰ってこれたお祝いに、カツカレーの大盛りを注文した。酷く腹が減っていた。


「ごちそうさま」 

 食事が終わり、そそくさと店を出た。雨はもう止んでいた。僕の気分はここ半年で一番良かった。

 iPodで音楽を聴き、ハミングをしながら家までの二十分を歩く。僕はその間、いつになく自分の将来をポジティブに考えられた。一瞬、夢の中で助けた女の子の表情が頭を過った。ハミングは少しだけ止まったが、またすぐに再開した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ