汚名を挽回
クラックアワー砂漠でリザードマンに囲まれたまま状況は変わらず・・・
俺のHPが減ってるのをみてやっと覚悟が決まったのかイオがアロンダイトを構えた。
「こんなトカゲがなんだって言うのよ!」
剣先の震えがひどい。
「イオ!僕とチェンジしよう!」
あまり仲のよくないヴェルとイオだが、しっかりとフォローするあたりヴェルは大人だ。
「わっわかったわ。ルリとリルの護衛ね。」
「イオさん!兄が!」
「えっ!?」
何故か俺の足元にいる発明王。
なんか箱を設置している・・・。
「おい。爆発物じゃないよな!?」
「耳を塞いだ方がいいぜ。」
小さな身体をさらに小さくしてうずくまるリル。
耳栓の上からさらに手で蓋をしている!?
そして再び耳元での爆音。
箱から飛び出したシンバルらしきものが連続して音をたてている。
そして、その爆音を受けたリザードマンは失神した。
「音に硬直するのをさっきの誤作動の時に見切ったんだぜ!」
さすが発明家だが俺の頭痛をどうにかして欲しい。
しかし、隙のある今こそチャンスだ。
斧をもったリザードマンに射撃で胸の鱗を破壊し、剣を3連続で突き刺す。
悲痛な叫びをあげ倒れた。
ヴェルの方も槍タイプの敵に対して大量の矢を降らせ撃破している。
しかし、何かがおかしい・・・。
敵の数を数えてみると・・・。
1、2、3、4、5!6!7!!
「どうやら俺のシンバルでさらに敵を呼んだらしいな!」
「穴だらけの発明王!あとでおしおきだ!」
失神から回復したリザードマンが再び同じパターンの連携攻撃をしかける。
「汚名挽回の|必殺(マストダイ!)!試作二号!ダイナミックパーーンチ。」
いつのまにか再び俺の下にある箱。
遠くで遠隔スイッチを押す発明王。
ぼこーーーーん。
箱の中から飛び出る大量の赤いボクシンググローブが飛び上がっていたリザードマンを叩き落とした。
「かなた!いくよ。ワイヤーワーク!アッセンブル!」
ヴェルの手から伸びるワイヤーがダウンした敵をまとめて縛った。
俺はすかさずアイアン製の弾丸を抜き火弾を二発装填する。
爆発芸術!
ダブルショットした火弾が炎弾になり、さらに爆発することでまとまった敵の全てを燃やす。
「俺の機転のおかげだな!」
リルの勝ち誇った満面のニヤリ。
一気に死んでしまった仲間を見て、残ったリザードマンも散って行った。
「なんとかなったねぇ。」
「いちお発明王のおかげか。」
「まぁな!」
「いいから移動するよ!仲間呼んでこられたら次は死ぬことになるかもしれないじゃない。」」
20話にイオ視点の黒騎士前後の話をかかせていただきました。
それにあわせて、友達に挿絵をムリいって請求(感謝してますよ!)
見て読んでいただけたらと思います。