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邂逅
「こんにちは。えっと・・・岡谷さん?」
俺の第一声はたしかこんな感じだった気がする。
事前に携帯で連絡をとっていたから特徴はわかっていた。だけど、初対面には変わりないから疑問型になっちゃったんだよね。
「はい。えっと、深見君かな?」
向こうも緊張していたらしく、不安そうに返事を返してくれた。
「うん、はじめまして。って言っても連絡とってたから、あんまりはじめましてって感じしないや。」
「そうだね、でもちゃんと会えて安心したー。」
そんな会話をしながら俺達は笑いあった。
「っと、こんな所で立ち話も何だしとりあえず車行こうか。」
「そうしよっか。ここじゃちょっと寒いもんね。」
そう、今俺達は駅の改札口の前にいる。岡谷さんがわざわざ新幹線に乗って俺のところへ来てくれたからだ。
そうして俺達は車へと向かった。