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5-8

 本日は野菜カレーにウインナーをトッピングだ。


 以前、金を貯めるのが至上命題だった頃は、トッピングはせずに野菜だけ入ったカレーを食べていた。


 リッコは、ああ変わったなぁ。と我ながら思う。


「それ甘口か? 俺の五倍カレーと全然見た目違うのな」

「って、その真っ赤なのカレーなの? なんか別の食べ物だと思ってた!」

「そこ否定するか!? お前相変わらずひでぇなリッコ」


 ──本当にこいつを口説くことにしていいのか俺? 何だか納得いかない理不尽さが満載だぞ?


 ウォーターピッチャーからコップに水を汲んで、この食堂で最高に辛いカレーを攻略するハヤタ。


 その間、視線があちこちに泳いでいたのは、やましいことをごまかすためではなかったが、脳内のもやもやを処理するためのものではあった。


 もやもやしているハヤタをよそに、リッコは赤熱カレーに興味津々で、まだルーが残っている自分の皿を差し出して、ハヤタのカレーのルーをひとすくい入れてくれるようにお願いした。


 おう。と短く答えてハヤタがリッコの皿に自分のルーを混ぜる。


 ひとさじ程度では色めは変わらないが、香りと味は少し濃くなったようだ。


 リッコは食べ終わるとハヤタが持ってきたピッチャーを五分の四ほど飲み干してから礼を言い、またハヤタは理不尽だと苦悩する羽目になるのだった。


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― 新着の感想 ―
カレーを食べながら、なんだかもやもやするハヤタと、赤熱カレーに興味津々のリッコ、二人のやりとりや様子がとても面白かったです。 本作の中の、料理の描写やエピソードも素敵な見どころの一つですね。いつも楽…
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