表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法の杖のテスター 〜それは憧れから始まったことなの。魔法使いの彼女への〜  作者: 夜朝
第5章 進展

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

87/113

5-1

 物に精霊を入れる方法を身につけたリッコは、杖にも一応、それができるようになった。

 一応だ。

 今現在の困りごとは、入っているのかどうかリッコには判断がつかないところだった。ガラス玉は光るから良いのだが、杖はそれがない。毎回分かる人──オードに見てもらっている。


「まずは光を入れてみてくれ。明かり取りの魔法は初歩の初歩だからな」

「どう?」

「うーん。また水が入った。リッコは水が好きだな」

「好きでやってんじゃないわよ〜」

「水ばかり三つも入れて……なあ」


 一個で良いのに。と続けるオード。

 精霊などと初心者は本来ならひとつ操るだけで精一杯だ。そこを持ってくるとやはりリッコは初心者ではないのだと、感心してしまう教育係だった。


 一個のほうが良い? とリッコがオードに聞いた。


 オードは深くうなずいた。


 水が一個であれば、まだそこから冷気だけ抜いて光に変えるのもたやすいからだ。しかし三つも並んでいると、お互いの結束が強くなってしまい、属性を変えさせるのは難しい。


「ねえ。もう初歩は忘れちゃわない? いきなりかもしれないけど、水の魔法を教えてよ」

「そうだな。それが良いかもしれない。それじゃ雨でも降らすか。中庭にいるしちょうどよい」

「ああ、キックオフの時にしてたの?」

「そうそう。呪文長いぞ」

「え~、あの時は歌を歌ってなかった?」


 杖をふりふり動かしながらスローテンポの歌を歌って鉄板サイズの雨を降らせたオードのことをリッコは忘れていない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
一応ではあるものの、リッコも少しずつ魔法ができるようになってきましたね。オードが歌を歌っていたことも忘れていないところからも、勉強熱心さが伝わってきます。 オードの教育係も、リッコをうまくサポートし…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ