表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/103

1-5

「ね、良ければ寄っていってちょうだい。ちょうど今朝クッキーを焼いたのよ。それに、とっておきのお茶を淹れるわ」

「うん、ありがとうお姉さん!」

「ナナカよ。お嬢ちゃんは?」

「あたしリッコ!」


 招かれた屋内はほんのりと涼しく、色々なハーブの香りが混ざり合って最終的にちょっとだけ甘めの爽やかな匂いが漂っていた。彼女が身にまとっていた香りの正体はこれかと納得する。

 入ってすぐの部屋は中央に円テーブルが置かれていて、それを囲うように輪っかのベンチが据え付けられていた。その上に乗っているクッションが室内の良い香りの元なのだろうか。これもいい匂いだ。正方形の窓と正三角形の窓と円形の窓がどれも揃いのレースのカーテンで飾られている。

 リッコは勧められるままベンチに腰かけて興味深げに周囲を見渡した。

 古びた大きな棚には所狭しと瓶が並べられていて、中には砂糖らしき白い粒や乾燥させた葉っぱ、それにピンクや黄色、紫などの色鮮やかな花びらが入っている瓶もある。


「色んな瓶があるね、えっと……ナナカ?」

「ああ、下から三段目より上のは触っちゃダメよ。中には危ないものもあるから。そうね……これなんかは大丈夫。魔法の砂糖よ?」


 ナナカはそう言って棚の二段目から取り上げた瓶をリッコの目の前に置く。中は砂糖のようだが、時々レモンの輪切りが見えた。


「魔法?」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ