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黒竜転生~弱肉強食サバイバル~  作者: リュー
第一章 下級竜種
7/18

第七話 ステータスの罠


ブックマークありがとうございます!




 おはようございます。エレフセリアです。いやーよく寝たなー朝焼けの光が眩しいなー。え、今は夕方?アッハッハ!なーに言ってるの!どっからどう見ても夕焼けです。ネスゴシチャッタ、ドウシヨウ。


 『…………寝よ』


 おやすみなさい。



 □□□□



 おはようございます。ちゃんと朝なのを確認してから言いました、エレフセリアです。


 今日、転生してから何日目だろう……こういうの、数えておきたい派だったんだけど……分かんなくなっちゃったし、いっか。


 さてと探索に出よう。今回は周辺の生物関係を重点的に行こうかな。

 でもその前に川に行って水分補給兼ステータス確認に行こう。


 おっと、朝ごはん朝ごはん(アウムドアウムド)。ムシャシャグうまー。あ、また猿が死んでる。こいつら馬鹿なのかな?



 □□□□



 現在、森の中で小猿共の巣と思われる場所に移動中。いい加減鬱陶しいし、レベル上げたいし、お肉食べたいし、巣を強襲します。森から小猿の姿が消えても多少はね?


 あ、ちなみにレベルは15に上がってた。3レベルアップだ。これで折り返し、まだ先は長い。


 レベルは上がったけど、ステータス項目は魔力がB-になってただけだった。ステータスは未だに仕組みの詳細が不明だ。ステータス系によくあるスキルとかもこの世界は無いみたいだし。


 「ウキャーー!」「キャキャーー!」「ウキーーー!」

「キャギャーー!!」「キーーー!」

 『あぁ、着いたのか…喧しいなぁ……』


 随分と大量の小猿共がいる。巣の感じはゴリラの巣みたいだ。所々に葉っぱや枝で作られたベッドみたいなのが点在している。


 「ヴゥギィーーーー!!」

 『まぁ、いるよねぇ。この規模だったら』


 小猿共の中から出てきたのは、他の猿よりも大きい体躯の、いわゆる"ボス猿"だ。

 体長は、目算で3メートルはあるか?手には棍棒を持っている。


 さて……


 『【分析(アナライズ)】』


 ーーーーーー

 名前 NO NAME

 種族 森猿種・魔獣種

 レベル 26/30

 剛力 B+

 耐久 D+

 持久 C-

 敏捷 C+

 魔力 F--

 《称号》

 群れの長

 《状態》

 怒り

 ーーーーーー


 余裕かと思ってたらヤバそうなの出てきた!剛力ステータスB+!オレの耐久ステだとやばくね!?


 「ヴゥギィヤァーーーー!!!」「ウキーーー!!」「キャキャーー!」「ウキャーーーー!!」

 『っ!』


 ヤバい、甘く見ていた。流石に、この数は捌き切れない。


 目前に迫る、オレの生命を脅かす脅威…………


 

 『…………あぁ…………楽しいなぁ~!』



 前世から続くオレの願望、"今を生きていると感じられる、殺し合いがしたい"、改めて確信した、この世界なら、叶えられる。

 草原では数に圧殺されるのが分かりきっていて気分は上がらなかった。あの数では殺し合いにならないし、オレの願望は自殺願望じゃないからな。あの場は逃げる一択だった。


 だが、この状況は実に気分が上がる。最高だよ!


 『オレは死にたくないんでね、殺して喰らって糧にしてやるぞ!猿共!』

 「ヴゥギィーーーーギャーー!!」


 ボス猿の棍棒の一撃、これを前に踏み込み左前足で受け、右前足で地面に押し倒して頸を喰い千切ってやる。そう考え、ボス猿の一撃を受ける。


 だが…………


 「ヴゥギィーーーー!?」

 『ん?……あれ?』


 攻撃を受けた左前足にきた衝撃は思ってたよりも少ない。それどころかボス猿の棍棒はエレフセリアの黒い鱗に阻まれ、砕けている。


 『んー?えーと?』

 「ヴゥギィーーーー!ギャーーー!!?」

 『えーー……』


 棍棒が砕けたならばと、素手で殴りかかったボス猿の拳は棍棒と同じく黒い鱗に阻まれ無惨に砕けた。


 『えー……すごい萎えるんだけど…………』

 「ヴゥギィーーーー!!?」「キャキャーー!?」「ウキャーー!?」「ウキーーー!!?」


 ボス猿を喰い殺して逃げ出す小猿共を練習中の魔法の的にしつつ、考察する。

 そして思い浮かんだ仮説が一つ。


 『もしかしてステータス項目の評価って…………種族単位?』


 つまりこうだ。


 エレフセリアのステータスは下級竜種、その種族全体の枠組みで能力を評価すると平均がCになる。

 ボス猿は森猿種の中では(・・・・・・・)、剛力ステータスの評価がBだった。

 これが鬼門だ。竜種のステータス(・・・・・・・・)平均と、(・・・・)森猿種のステータス(・・・・・・・・・)平均は違う。(・・・・・・)

 8/10と70/100では割合は前者が上でも、絶対数は後者が上だ。おそらくステータスの評価基準はそうなっている。

 単純に考えれば分かること、森に住む大型の猿ごときが、竜種を越える怪力な訳ないのだ。

 こうなってくると相手のステータスを見ても個体差を見分ける参考にしかならない。自分と同種でもなければ、ステータスは見ても殆ど意味は無いだろう。


 『なんと言うか……ファンタジー法則よりも物理法則が主体になっている気がする…………夢が無いけど分かりやすいなぁ…………夢が無いけど…………』


 ファンタジー法則よりも物理法則が強いとなると、身体の大きい生物はヤバいな。なんせ大きな身体を支えられ(・・・・・・・・・・)る肉体強度があること(・・・・・・・・・・)になる。(・・・・)

 そんな超生物に魔力による身体能力強化や魔法が加わる…………化け物じゃない?オレも早くそのレベルになりたいなぁ…………


 さてと、小猿殲滅戦終了っと。


 レベル上がってるかなぁ、猿の死体を全部喰ったら川行ってステータス見よっと!


 あー、消化不良。後でアウムドの実でも食べて気分転換しよ。甘い物を食べると幸せな気持ちになれるよね。



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