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黒竜転生~弱肉強食サバイバル~  作者: リュー
第一章 下級竜種
6/18

第六話 今世の名前と周辺の探索



 レベルを上げて進化して翼を再生させる。行動方針は定まったし、周辺の探索……の、前に。


 名前、考えよう。オレの、今世の名前。


 何が良いかな?前世の有名な竜から名前をとるか?それとも自分で考えるか?んー?うーん……


 …………エレフセリア。ギリシャ語で自由という意味の女性名詞。


 決めた。オレの名前は、エレフセリアだ。


 ーーーーーー

 名前 エレフセリア


 一度決めた名前は変更出来ません。

 よろしいですか?

 YES/NO

 ーーーーーー


 もちろん、YESで。


 ーーーーーー

 名前 エレフセリア

 ーーーーーー


 よし。周辺探索行こう!



 □□□□



 意気揚々と探索に来たはいいけど……視界に入るのは木ばっか。森だから当たり前だけど。


 この森、木は一本一本がすごい大きいし、低木も沢山ある。体長が尻尾込みで目算7~8メートルぐらいのオレでも鬱蒼としているって感じるんだし、相当だろう。

 この沢山ある低木が厄介なんだよな……


 「キャキャーー!!」

 『ハァ、またか……』


 低木に隠れられる小型の猿の魔獣種が奇襲してくる。これで低木からの奇襲は13回目だ……樹上からを含めると32回目…………


 「ギャギャ~ーー!!?」

 『しかもたいして旨くないし量も無い…………鬱陶しいなぁ』


 この猿は魔獣種だから、魔石を体内に持っている。とはいえサイズが違い過ぎるからか、オレには影響を感じない。食える量も少ない。正直に言っておやつにもならない。効率が悪すぎるし、オレのエネルギー消費が上回る。


 まぁオレ以外のステータスを見る方法の実験が出来たし、魔法の使い方も何となく予想できた。実験台になってくれたことは感謝しよう。


 レベルは……流石に猿数十匹では上がんないか?


 もう少し先へ進んでみよう。



 □□□□



 しばらく進んでから一気に視界に写る景色が変わった。別に森を抜けたとかじゃない。視界に入る木々の種類が変わった。


 『ふむ、これは……【分析(アナライズ)】』


 心臓から全身を巡る魔力の流れ、その一部を眼に集めて対象を調べるイメージを持って魔力を放射する。これで対象を調べる魔法、【分析(アナライズ)】が使える。

 詳しい理論も在るのかも知れないが、オレは殆ど感覚に頼ってるから詳しいことはわからない。

 とにかくオレは魔法が使える様になった。それは確かだ。


 それはさておき、この木は何だろ?リンゴっぽい実をつけてるけど………色が、何か、ヤバい。緑色のリンゴに紫色のペンキぶっかけたみたいな色してる……


 ーーーーーー

 アウムドの木

 魔境に生育する果樹。

 魔力を含む果物を実らせる。


 アウムドの実

 アウムドの木に実る果物。

 果肉には甘い蜜と多量の魔力を含む。

 ーーーーーー


 あ、これ美味しいやつだ。いただきます!


 シャグ…シャグシャグ……ムシャムシャ…………ゴクン……


 …………甘い……すごく、甘いです……はい……甘過ぎってぐらい、甘い。なんだこれ?あ、でも摂取出来たエネルギーは猿よりもいいね。飢えそうだったらこれ食べるのもアリかも。もう一個食べようっと。


 ムシャムシャモグモグうまうま……ん?うーわ!…………この木、そうやって栄養得てるんだ。エグいな、アウムドの木。


 食べながらキョロキョロ周りを見てて、チラッと見えたのは、猿の死体(・・・・)。近くには齧られた跡のあるアウムドの実が転がってる。


 あくまでも予想だが、アウムドの実に含まれる多量の魔力、これを許容出来ない生物は魔力過多で死んでしまうのだろう。で、アウムドの木はその生物の死骸から栄養を得られる、と、そういう仕組みだろう。一種の食肉植物、なのかな?


 『【分析(アナライズ)】』

 

 ーーーーーー

 名前 NO NAME

 種族 森猿種・魔獣種

 《状態》

 死亡:魔力過多

 ーーーーーー


 『ふーん?』


 死体で表示される情報はこれだけかな?生前のステータス5項目は消えるのか。称号は……持ってなかったから表示されないのか、持ってたけど死亡したから表示されないのか、どっちかな?まぁ、死人に口無し、後者だと思うけど。

 あと、アウムドの木の仮説、合ってるっぽい?


 さてと、アウムドの木を嫌がってるのか、この辺には魔獣は殆ど居ないみたいだし、アウムドの木の森、此処を拠点にしよう。

 オレはアウムドの実を食えるしね。これで非常食に困らない。


 さっきの森と比べてアウムドの森は空が見えやすいな。うん、暗くなってきたし、今日はもう休もう。


 オレの眼は竜だからか、暗くてもよく見えるが、夜の森は迷いやすいって聞くし、今夜は大人しくしよう。

 それに、気絶したのを除けば初めての睡眠だ。ゆっくり休もう。


 それでは、おやすみなさい。



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