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SHs大戦  作者: トリケラプラス
第二話「オタクランドサガ」
18/134

2-8 終末

「はー、食った食った。パフェとか久々だったぜ」


 生クリームの乗った色とりどりのスイーツがショーケースに並べられた甘い匂いの香る空間。アークたちがいるのはそういうスイーツ店のイートインコーナーであった。


「はい。容赦のない食べっぷりで大変よかったと思います……。メアさんも満足しましたか?ってぬいぐるみのスカート覗くの止めてくださいよ店内で!」


 一足先に食べ終わり手持無沙汰になったのかメアは先ほどクレーンゲームで獲得したぬいぐるみをジロジロと眺め満悦していたがリクの注意に反応して取りやめる。


「あい。止めるのだ。リクの姉御。パフェ美味しかったのだ。ありがとーなのだー!」


「おう。アタシからもありがとさん。久々に甘味をチャージしたしいいバエル写真も撮れたし大満足だ」


「ま、まあ満足してくれたならいいですけど……と、そろそろ出ますか。お会計済ませてしまいますので先に出ていてください」


「ごちで~す」


 メアと揃って適当な礼をリクにした後店を後にしたアーク。そんなアークのズボンをメアの手が引く。


「なーなーアーク。SH探さなくていいのだー?もしかして忘れてるんじゃないのだ?」


「い、いや……ちげえよ?違うからな?今の状況だと手がかりが少なすぎるだけだ。状況が動いて犯人が見つけやすくなるのを待ってんだよ」


「えー……ほんとなのだ~?」


 ひそひそと話している二人の後ろから会計を終えたリクが声をかける。


「終わりましたよー。こんな状況でも通常営業なあたり商魂たくましいですねこのショッピングモール。って何してるんですか二人とも?」


「「え!?いや……なにも?」」


 しどろもどろになる二人であったがそこで彼女たちの求める変化が現れる。

 ジリリリリリリという甲高い警報音が鳴り響き。先程までいたスイーツ店に猛烈な勢いでシャッターが降りる。それはここだけの話ではなく。当たり一面の店舗全てがそうだった。

 アークたちは顔を見合わせ方針を固める。 


「フランクたちと合流すっぞ」


 ♦

 あちらこちらでシャッターの降りた遊歩道を駆ける一団があった。フランクを筆頭とした未履修者たちだ。

 目的地まで急ぐ彼らの元に分かれ道から声がかかる。


「フランク!」


「アークか!君たちどこにいってたんだ!?まだ規則を教えてなかったのに!まあいいさ。ついてきてくれ」


 フランクたちの一団に加わったアークたちはそのまま先頭のフランクに次いで走っていく。


「この事態はやっぱ」


「ああ、他所の入り口が突破された。転売でプレミア価格がついたグッズを元値で譲るって囁きに負けて周囲の制止も聞かずバリケードをこじ開けた奴がいたんだと。馬鹿野郎め……。さっきまで守ってた入り口も囲まれたから俺達は十字軍が来る前に次の防衛拠点に向ってる。たく、耐爆仕様の店の中に匿ってくれりゃよかったんだがな。やつら店を守ることしか考えてねえ」


「気持ちいいぐらいの切り捨てっぷりでしたよね……」


「あとでレビューの評価下げてやる……。そろそろ着くぞ」


 こうしてアークたちは第二次防衛拠点に辿り着いた。モールには珍しい少し開けた空間だった。だがそこは。


「布教ー!!」


 既に十字軍によって占拠されており。数十人の布教者たちがひしめいていた。

 戦闘のマークは構え。布教者たちを見据え。


「みな覚悟を決めろ。最終防衛ライン。屋上まで強硬突破するぞ。72の規則を忘れるな」


「「オウ!」」


 未履修者の応じと共に戦端が開かれる。

 アークも擬態を解き。いつもの見慣れた姿に戻りメアとリクを連れ立って戦いに加わっていく。


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