繝エ繧。繧、繧ェ繝ゥ隕ェ陦幃嚏①--SYSTEM ERROR[ヴァイオラ親衛隊①]
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【縺九¥縺励す繝翫Μ繧ェが解放されました】
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魔導兵だけで編成された傭兵部隊――その名も【ヴァイオラ親衛隊】!
名付け親は隊長を務めるリリナである。
傭兵とはいうが、リリナにそのような意識はない。傭兵とは、金で雇われればどの戦場にも駆け参じる戦闘集団のことだ。だが、リリナにアンバルハル国外の戦いに赴くつもりはないし、そもそも金で動くつもりもなかった。後に続く民間会社(ポロント・ケエスが設立する予定)の見本とされるのは仕方ないとしても、隊の理念まで歪められるのは本意ではない。
ヴァイオラ王女のための部隊である。それ以上でもそれ以下でもない。リリナの戦いとはヴァイオラの盾となることで、進んで魔族と戦うことではないのだ。
ラクン・アナとの交易で襲撃された際に仲間をふたり失った。死因は爆発によるものでなく、ひとりは槍の投擲により、もうひとりは首を切り落とされて殺された。
死と隣り合わせであることを思い知り、あのとき護衛に参加した魔導兵の半数が親衛隊から脱退した。元は勇者バジフィールドの訓練合宿に参加した青年たちである。戦いに巻き込まれたのは今回が二度目であり、次に死ぬのは自分かもしれないという恐怖に駆られて逃げ出したとしても誰が彼らを糾弾できようか。
リリナとて恐い。弟のルーノを失う恐怖とも常に葛藤している。だが、ヴァイオラという友を見捨てることだけはしたくなかった。彼女の勇気になりうるならば、どんなに恐くても自分だけは戦場に立たなければならないのだ。
親衛隊にはそれから何人もの適合者が(アニによって)連れてこられた。ルーノのように魔法の才能があれば老若男女問わず引き立てられ、それなりの支度金が与えられ報酬も約束された。ルーノのような子供もいたし、教師やパン屋など職業の別も幅広い。
精鋭化され、ついにヴァイオラ親衛隊の人数は九人にまで絞られた。
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本拠地は【商業都市ゼッペ】だったが、ポロントの傭兵部隊から独立した親衛隊は、今では王都の中、ヴァイオラの住まいである王宮近くに拠点を構えている。
大臣や軍人貴族から煙たがられているせいで、ヴァイオラが外遊するとき同行させてもらう以外は、ほとんど放任されている。王宮兵の戦闘訓練にも参加させてもらえない有り様だった。ヴァイオラ王女の子飼い扱いで、戦力の一つにさえ数えられていなかった。
リリナは隊長とはいえ、元はただの村娘であり、戦闘経験はほぼゼロに等しい。それで職業兵である王宮兵たちと同様の訓練をするのはあまりに無謀であるし、したところでどうせ笑われるのがオチである。
それに、親衛隊はまだまだ駆け出しだ。魔法技術さえおぼつかないのだ、おこがましくも王宮兵との連携を考えるのは時期尚早といえる。
しばらくはアニが考案した訓練課題をこなすくらいしか遣りようがない。が、親衛隊内部で親睦を深める意味でも、この期間は必要であるとリリナは考えていた。
秀才リリナや天才ルーノを別にしても、ほかの隊員たちの魔法錬度は大して高くない。アニが彼らを抜擢した基準は【魔法属性の多さ】である。しかし、いくら手持ちの札が多くても活用できなければ意味がない。早急に戦闘に馴らす必要があった。
でも、人生いろいろ。魔導兵もまたいろいろであった。
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以前は夫婦でパン屋を営んでいた若奥様のエスメ。
村を焼かれ、無職になった夫を支えるために報酬につられてやってきたのだが、おっとりした性格の彼女はそもそも戦闘に向いていなかった。
「あれー? どうしてぇ? 魔法でないわよー?」
訓練場の一角で、訓練に似つかわしくないエプロン姿のエスメが、指に嵌った【魔法の指輪】を不思議そうに眺めた。地面からはむごむご言っている声がする。
「エスメさん! 魔法が失敗したのは残念ですけど、人を的にしないでくださいって何度いえばわかるんですか!? むしろ失敗してよかったです!」
リリナが気づいて慌てて止めに入った。もし魔法が発動していたら、簀巻きにされて地面に転がされた青年、ロア・イーレット二世がひどいことになっていたかもしれない。エスメの属性は毒と水である。もしも毒魔法が使われていたならば……。いや、たとえ水魔法であっても大差ない惨状になっていたことだろう。
丁寧に猿ぐつわまでかまされていたロア・イーレット二世は、拘束を解かれるなり慌てて木の陰に隠れた。
「こ、こわい……。お、女の人はやっぱりこわい……」
「あ、あのね、ロア君。女の人全員がエスメさんみたいな人なわけじゃないからね?」
「あらあら。そんなに恐がられるなんて心外よー。私はただ訓練に付き合ってもらってただけなのにー」
「だったらどうして縄で拘束してるんですか!?」
「それはー、だってぇ、逃げられたら殺しの訓練にならないじゃない?」
「訓練で殺人を犯すひとがありますかっ!」
「こわい……。訓練こわい……」
エスメは無職の夫を養うために、ロア・イーレット二世は軍人貴族である父親の言いつけで傭兵部隊に志願した。ほかの人たちもいろいろ事情があり、一癖も二癖もあった。
隊長として部隊をまとめ上げられるかどうか。リリナの心労は尽きなかった。




